ロサンゼルスオリンピックでの活躍を期して、目覚ましい成長を遂げているスピードクライミング競技についても、「本業でも頑張ります!」と、頼もしい言葉を聞かせてくれた。

初代SPEED STARの称号を得たのは20歳の藤野柊斗選手。スピードクライミング界期待の新鋭だ‐児玉育美撮影
チーム別チャンピオンを制したのも、陸上以外の競技だった。現役の精鋭選手でチームを組んだ3×3バスケットボールの「TOKYO VERDY.EXE」と、ハンドボールの「ジークスター東京」の上位3選手の合計タイムが奇しくも同じとなり、2チームが優勝することになったのだ。
朝原さんからクリスタルのトロフィーを受け取った両チームは感想を求められると、どちらも「一番うれしいのは、陸上さんに勝てたこと」とコメントし、陸上陣を悔しがらせ、会場を沸かせた。
次回は11月に大阪・梅田。日本各地に広げる予定
これらのタイムトライアルのほか、Bフィールドでは、キッズかけっこクリニックの後には対象の制限なく、当日、その場で誰もが参加できる「30mダッシュ体験コーナー」が設けられ、観覧に訪れた親子、たまたま通りかかったりした人々などが、30mタイムトライアルに挑戦した。
自身のタイムが記載されたボードを手に、家族でうれしそうに記念撮影する光景や、親子や友人同士で、かけっこ対決する場面も。A・Bフィールドの両方で、さまざまな背景を持つ約600名の人々が、東京のど真ん中で、「全力疾走」を楽しむ1日となった。

30mダッシュ体験コーナーでは、さまざまな形で「全力疾走」を楽しむ人々の姿が‐児玉育美撮影
「残念ながら陸上は負けちゃったけれど」と苦笑いしながら、1日の感想を聞かせてくれたのは、スペシャルゲストとして、さまざまな形でイベントを支えた朝原さん。
「僕もストリート陸上は、いくつか企画・開催したことがあるけれど、いいイベントになったと思う」と述べ、「今回、すごくいいなと思ったのは、まるで部活対抗のような感じで、いろいろな競技から出場者が集まったこと。今までの陸上イベントにはなかったような、さまざまなファン層を観覧エリアで見ることができた。また、企業別タイムトライアルのときには会社の仲間が、子どもは子どもで家族みんなが応援に来て、一緒に楽しんでいた」を振り返った。
また、小学生の子どもたちが、「一所懸命走っている姿がとても可愛らしかった」とコメント。「子どもたちに、かけっこが好きなままでいてもらえるように、こういうイベントで『かけっこは勝っても負けても楽しいものなんだ』ということを、もっともっと広げていきたいですね」と話した。

スポーツ別タイムトライアルには、現役・OB/OG含めてスポーツ各界の名アスリートが大集結‐児玉育美撮影
日本陸連では、このイベントを今後、場所や機会があれば、日本陸連主催を問わず、全国各地で開催し、「30m走」を日本中に広げていくことを目指しているという。現時点では、今年11月に大阪の中心・梅田に会場を設けて、第2回大会を実施の予定。9月に行われる”東京2025世界陸上”直後の開催ということもあり、さらなる盛り上がりが期待できそうだ。

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