アメリカンフットボール日本選手権RICE BOWLで優勝した富士通ル論ティアーズ-Journal-ONE撮影
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K・納所 幸司選手のFGで3点を返すと、RB・トラショーン・ニクソン選手(Trashaun Nixon)が12ヤードのラン・TDで7点を返し、今度はフロンティアーズ応援席が盛り上がります。

インパルスが14-10とリードして前半が終了。日本一を決めるに相応しい一進一退の攻防に会場からは大きな拍手が沸き起こります。アメリカンフットボール RICE BOWL 富士通フロンティアーズ K・納所 幸司選手のPAT-Journal-ONE撮影

選手たちが控え室に戻り、アメリカンフットボールの試合に欠かせないハーフタイムショーへと移ります。NFLのスーパーボウルでは、毎年出演するアーティストとそのパフォーマンスが世界中の話題になり、「テレビCMの広告枠が30秒で約7億円」といったニュースが注目されるなど、アメリカンフットボールのハーフタイムショーは日本でも良く知られたスポーツエンターテイメントではないでしょうか。

今年のライスボウルでは、SNSからその人気が高まったアーティストのyamaさんが登場!代表曲「春を告げる」、「麻痺」、人気TVアニメ「SPY×FAMILY」のエンディングテーマ「色彩」を特設ステージで披露しました。アメリカンフットボール RICE BOWL ハーフライムショーで歌声を披露するyama-Journal-ONE撮影

いよいよ後半戦、3Qの開始ドライブからインパルスが躍動します。

クオーターバック(QB)のジェイロン・ヘンダーソン選手(Jaylon Henderson)からTDパスが決まり、一気にリードを11点差に広げて後半戦もインパルス優位で試合が進むのかと思われました。アメリカンフットボール RICE BOWL パナソニックインパルスのジェイロン・ヘンダーソン選手(Jaylon Henderson)  -Journal-ONE撮影

しかしフロンティアーズは次のドライブでRB・ニクソン選手がディフェンスを引きずりながらのTDを奪って、15-21と反撃!

さらに続くオフェンスシリーズでも、ゴール前からQB・高木 翼選手が、ワイドレシーバー(WR)の小梶 恭平選手にTDパスを決め、ついに逆転に成功します。目まぐるしく状況の変わる試合展開に、観客席の声援もより大きくなり会場全体が異様な熱気に包まれます。アメリカンフットボール RICE BOWL 富士通フロンティアーズ トラショーン・ニクソン選手(Trashaun Nixon)のTD-Journal-ONE撮影

アメリカンフットボール RICE BOWL 富士通フロンティアーズ QB 高木翼選手-Journal-ONE撮影

再逆転を狙う4Q、インパルスはビクタージャモー選手のリターンや、ランとパスを駆使し、ゴール手間20ヤードまで果敢に攻め込みます。しかし、ここでビックプレーが見せたのは、フロンティアーズでした。試合後に「ここ(お立ち台)に立つことを何回も妄想していた。」と今日の活躍を確信していた、ディフェンスバック(DB)・高岡 拓稔選手がインパルスのパスをインターセプト!

高岡選手のプレーで流れを一気に引き寄せたフロンティアーズは、この後ニクソン選手がこの試合3本目となるランTDを決め、29-21と8点のリードを奪いました。アメリカンフットボール  RICE BOWL 富士通フロンティアーズ のオフェンスライン-Journal-ONE撮影

アメリカンフットボール  RICE BOWL 富士通フロンティアーズ のオフェンスライン-Journal-ONE撮影

それでも勝利への執念を見せるインパルスは、残り3分となったオフェンスでTDを狙いゴール18ヤード手前まで確実にボールを進めます。

しかし、この土壇場でビックプレーが再び飛び出します。QBのヘンダーソン選手がWRのアルフォンゾ・オヌワー選手(Alfonso Onunwor)へ放ったパスを、またもやフロンティアーズのDB・高岡選手がインターセプト! 試合を決定付けるワンプレーとなりました。アメリカンフットボール RICE BOWL 2度目のインターセプトに叫ぶ 富士通フロンティアーズ DB・高岡拓稔選手 -Journal-ONE撮影

フロンティアーズはインパルスに先制され、最大14点のリードを許す厳しい試合展開でしたが、後半に2つのインターセプトなどで流れを引き寄せて29-21の逆転勝利。見事にライスボウル2連覇、7度目の日本一に輝きました。

アメリカンフットボール日本選手権RICE BOWLで優勝した富士通ル論ティアーズ-Journal-ONE撮影

アメリカンフットボール RICE BOWL 優勝した富士通フロンティアーズ選手-Journal-ONE撮影

試合後のインタビューで、フロンティアーズ・山本 洋ヘッドコーチは、「タフなゲームだったが、選手たちが状況に応じてきちっとプレーしてくれ、勝負どころを抑えてくれた。」と選手たちを讃えます。

ラン188ヤード3TDでライスボウルMVPに輝いたトラショーン・ニクソン選手も、「オフェンスラインのみんなが頑張ってくれたおかげで受賞できた。(獲得したシーズンMVPは、仮にチームが勝てなくても受賞することがあるが)ライスボウルMVPは勝たないともらえないもので嬉しさも格別。米国の素晴らしい選手もいた強豪パナソニックに勝ったことも嬉しい。」と、チームメイトへの賛辞を惜しみません。アメリカンフットボール RICE BOWLMVPを獲得した 富士通フロンティアーズ トラショーン・ニクソン選手(Trashaun Nixon)-Journal-ONE撮影

惜敗したインパルス・荒木 延祥ヘッドコーチは「富士通は強かった。攻撃はもったいないプレーが多く、守備でもこらえ切れずにずるずると点を取られてしまった。どうやったら勝てるのか、よく考えないといけない。」と試合を振り返りながら、来シーズンへの課題を話します。

インパルスの選手たちもファンに向かい、1年間応援してくれたことを感謝すると共に、来シーズンの巻き返しを誓っていました。アメリカンフットボール RICE BOWL パナソニックインパルス  -Journal-ONE撮影

富士通フロンティアーズの優勝で幕を閉じた、2022年度の社会人アメリカンフットボール・Xリーグですが、今年のアメリカンフットボールシーズンにはビックイベントが待っているんです!

2023年1月22日に、日本選抜チームが米国の学生選抜チームと対戦する「Japan U.S. DREAM BOWL 2023」(ジャパン US ドリームボウル 2023)が開催されます。Japan U.S. Dream Bowl 2023 presented by ヒト・コミュニケーションズ提供:日本社会人アメリカンフットボール協会

東京2020で新しくなった東京・代々木の国立競技場を舞台に、日本で9年ぶりとなるアメリカンフットボールの国際試合。

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