伊賀名物「とうふ田楽」を提供する創業文政12年（1829年）の老舗「田楽座わかや」。服部半蔵ら忍者の発祥地として知られる伊賀は、鈴鹿山脈や布引山地などの山々に囲まれた内陸地域では海の幸が手に入りにくく、豆腐料理は貴重なタンパク源として重宝されて来た。

高い天井と大きな梁はりのある「わかや」店内で、木綿豆腐や季節の野菜が串へ通され、季節によって風味の異なる味へ整えられる秘伝味噌が丁寧に塗り込まれることで田楽は完成へと近づいていく。そして11代目当主の吉増浩志さん自らが炭火で炙り仕上げる田楽は、香ばしく絶品。定食や一品料理も豊富で、地酒や伊賀牛ステーキとの相性も抜群である。

そんな「田楽座わかや」は、伝統を守りながら新しい楽しみ方を追求する店として、ミシュランガイド三重2019でミシュランプレートに選ばれており、多くの人々に愛されている。