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平成に入ってから7回もの単独優勝を誇る神奈川県も、JD.LEAGUE「日立 サンディーバ」の単独チームで挑みます。

神奈川県の日立も、東京2020メキシコ代表のTaylor McQuillin(テイラー・マクイリン)選手が投手陣を、また米国代表のHannah Flippen(ハンナ・フリッペン)選手が打撃陣を牽引していますが、東京2020金メダリストの清原 奈侑選手、日米対抗ソフトボール2022で日本代表として活躍した坂本 結愛(ゆい)選手を始めとする日本人選手とバランス良くリーグを戦っているだけあって、チーム力は最も現状に近い戦いが期待されます。

村山 修次監督は、「JD.LEAGUE初代王者を目指して戦っている好調なチーム状態をそのままに、神奈川県代表として全力でプレーします。リーグ戦の途中で、国体という違う緊張感のある大会で勝ち進むには調整が難しいのですが、選手達は本当に良くやってくれています。」と、穏やかな口調で選手達を見つめながら話してくれました。

-ふるさと選手制度で郷土に貢献-

来年の開催県である鹿児島県は、地元の選手達とふるさと選手制度の選手達が一丸となって戦いに臨みます。

ふるさと選手制度とは、国体独自の参加資格。居住地である現住所や勤務地以外に、ふるさと登録の出来る都道府県から国体に参加できる制度。卒業した小・中・高等学校いずれかの学校が所在する都道府県の代表として、成年種別の選手のみを対象としています。

鹿児島県は「MORI ALL WAVE KANOYA」の選手を中心に、ふるさと選手としてJD.LEAGUEで活躍する金江 爽友(さゆ)選手、川畑 瞳選手、小島 あみ選手が参加して試合に臨みます。

「ふるさと選手制度で鹿児島県に呼んで頂き、地元関係者の皆さまや選手達には本当に感謝しています。」と話すのは、JD.LEAGUEで優勝を狙う強豪「デンソー ブライトペガサス」の扇の要・小島選手。

「リーグとは雰囲気も戦い方も違いますが、この雰囲気を楽しんでプレーできました。」と、充実感あふれる笑顔で国体の魅力を教えてくれました。

競技役員を務める日本ソフトボール協会の瀬戸山 章常務理事は、鹿児島県からの派遣役員。試合後には真っ先に選手のもとに駆けつけ、優しい言葉を掛けられていました。

「ふるさと選手制度で参加してくれた3選手と、MORI ALL WAVE KANOYAの選手達のチームワークは素晴らしく、本当に頑張ってくれました。来年の自県開催でも良い戦いを見せて県民の期待に応えたいです。」と、ホスト県となる来年に向けた更なる飛躍を誓っていました。

-オールスターチームで優勝を狙う-

ファンからの声援がひときわ大きいチーム・群馬県は、JD.LEAGUE東地区優勝を果たした「ビックカメラ高崎 ビークイーン」を中心に、同じ高崎市の強豪「太陽誘電 ソルフィーユ」の選手達で構成されたオールスターチームです。

東京2020で金メダルを獲得した4選手、内藤 実穂選手、原田 のどか選手、市口 侑果選手、我妻 悠香選手を始め、日米対抗ソフトボール2022の日本代表4選手、勝股 美咲選手、工藤 環奈選手、中溝 優生選手、藤本 麗選手と、豪華な選手編成で優勝を目指します。

ビックカメラ高崎の監督でもある群馬県の岩淵 有美監督は、「国体に臨むにあたっては、JD.LEAGUEや全日本総合女子選手権大会と変わらず万全の調整を行っています。ソフトボールの盛んな群馬県の代表として、県民の皆さんの期待に応えたい。」と決意を話してくれました。

同じくビックカメラ高崎、日本代表、そして国体と違ったユニフォームを着る機会の多い藤本選手は、「いつも応援して頂いている群馬県の代表として全力でプレーします。太陽誘電ソルフィーユさんとの合同チームはとても楽しく、群馬県のユニフォームも気に入っています。」と国体ならではの魅力も紹介してくれました。

また、国体では多くの関係者の皆さんが運営を支えています。

決勝戦が行われた10月10日は、早朝まで降った雨の影響でグラウンド・コンディションが心配されました。

9時30分試合開始を控え、真っ赤なジャージにグリーンのベストを着た、高校生の皆さんがグランド整備に汗を流していました。栃木県立大田原女子高等学校のソフトボール部の皆さんです!

「オリンピックで活躍した選手や、JD.LEAGUEでプレーする選手が間近に観られるなんて凄いことです!」「どのチームもレベルが高くて、ノックなんかマジで神です!」「選手が全力でプレーできるようグラウンド整備を一生懸命やりました!」と早朝からの作業の疲れも見せずにこの笑顔です。

赤と緑の出で立ちが栃木県名産のイチゴに見えることから、SNSで「イチゴの妖精」と紹介されていたことを尋ねると・・・

「いえいえ!部活のジャージと国体のベストなので、たまたまなんですよ!」「私たちも着てみて(イチゴみたいで)びっくりしました!」「イチゴというよりも、ちょっと早いクリスマスの装飾みたいで(笑)」と本当に明るい3人でした。

また、会場には栃木県の関係者だけでなく、「SAGA2024」のバッグを持った関係者の方も!

「今回は2年後の佐賀スポ大の運営を勉強するために視察に来ました。」と語るのは、佐賀県小城市で、国民スポーツ大会推進課に勤務する江里口 博さん。

「佐賀では小城市を始め、6つの市と町でソフトボール競技が開催されます。お迎えする行政の責務として滞りなく大会が行われるよう、運営の全ての動きを勉強しています。」と、国民スポーツ大会・元年となる2年後を見据えた準備が始まっていることにも驚きです。

栃木県の特産品を販売しているブースを見ながら、「競技が無事に行われることが一番ですが、小城市の観光スポットやお土産なども楽しんでもらえるよう準備していきたいですね。」と2年後の大会成功を想像して話す江里口さん。

関係者の皆さんのこういった思いが詰まった会場を見て回るのも、国体のひとつの楽しみ方ですね。

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