アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn

今年最後のテストマッチ、イングランドに敗戦

11月24日(日)、世界的名将であるエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)が就任したラグビー日本代表(世界ランキング13位)は、今年、最後のテストマッチとしてイギリス・アリアンツスタジアムで、イングランド代表(7位)に挑んだ。

ゲームキャプテンを務めたSH(スクラムハーフ)齋藤直人(フランス・トゥールーズ)は「自分たちのモメンタム(勢い)やエナジーをどうやって生み出せるか。このチームで最初に戦った相手と最後にもう一度戦えることで、自分たちがこの1年、チームとしてどれだけ成長したのかというのがわかる」と意気込んでいた。

しかし、試合の序盤からセットプレーでプレッシャーを受け、自分たちの土俵で戦うことができず、フィジカルでも後手を踏んで、接点でも反則を繰り返して、前半からモールで5トライを喫してしまった。

それでも「超速」ラグビーを掲げる日本代表らしい素早いアタックを見せ、SH齋藤、FL(フランカー)姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)がトライを挙げたものの、後半も4トライを献上し、15-59で大敗した。

11月24日イングランド戦での姫野和樹(C)JRFU

ジョーンズHCは「日本代表はスピードに乗って、他の国と違った形のラグビーをしているが、スキルにプレッシャーがかかってしまう。チームが勢いに乗ったときに、どうしてもミスをして2、3回で、相手にボール渡してしまった」。

「日本代表のスコッドは200キャップしかなく、10キャップ(出場が10回)以下の選手も多い。経験を積んでこそ、順応できるようになるが、そこは苦戦している。ただやり続けて経験を積んでいくしかない」と悔しそうな表情を見せた。

ゲームキャプテンのSH齋藤は「なかなか自分たちのペース、自分たちのアタックが見せられなかった。超速ラグビーは、常に自分たちのアイデンティティで、難しいのはわかっているし、今年1年うまくいかないこともあったが、自分たちはそれを信じて、やり続けるだけだと思っている。もちろん、結果は出ていないが、信じてやり続ける」と前を向いた。

11月24日のイングランド戦でキャプテンを務めた齋藤直人(C)JRFU

世界の強豪相手に多くの課題を残した2023年

今年、ジョーンズHCが再任し、大いに期待がかかった1年だったが、4勝7敗(非テストマッチを入れると5勝8敗)と大きく負け越して終わった。特に世界ランキングトップ10との対戦(6試合)を見ると、平均得点は15.5点の一方で、平均失点は53.3点で、50点以上取られている試合も4試合あった。

【2024年ラグビー日本代表・トップ10との対戦】

( )内は当時の世界ランキング

・6月 日本(12位)17-52 イングランド(5位)

・7月 日本(14位)14-42 イタリア(8位)

・9月 日本(13位)17-41 フィジー(10位)

・10月 日本(14位)19-64 ニュージーランド(3位)

・11月 日本(14位)12-52 フランス(8位)

・11月 日本(13位)14-59 イングランド(7位)

試合から2日後、日本に戻ってきたジョーンズHCは総括会見を開いた。就任1年目は、強豪相手にほぼ同じような形で負け続けた。そんな中、2年目となる来年はどんなラグビーをしたいか?と聞かれて「何も大幅に変える必要はない」とキッパリと言い切った。

「私たちはある一定の時間ならうまくやれるが、80分間はできない。アタックを改善し続けられると自信を持っている。そうすれば、世界トップ4のチームと互角に戦えるチャンスが生まれる」。

「私たちは、今やっていることをもっと向上させるだけ。そして、アタックが改善されれば、ディフェンスも改善されるだろう。相手チームにボールを渡すことで、ディフェンスに大きなプレッシャーがかかっている」とジョーンズHCは話した。

具体的なディフェンスの問題点について話が及ぶと、「アンストラクチャーの状況で、相手にボールを戻してしまうことで、自分たちに多くのプレッシャーをかけてしまっている。私たちが与えたトライのほとんどは、アンストラクチャーからと、モールを中心としたセットピースからだった」。

「つまり、我々のディフェンスが苦手とする明確な分野は2つ。1つはアンストラクチャー、もう1つはセットプレーのディフェンスだ。選手たちはテストマッチでしか経験を積むことができない。今後3年間で、その部分が改善されていくと信じている」と語気を強めた。

TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn