静岡BRとの昨シーズン直接対決は、53-45と大接戦で相模原DBが勝利している。今シーズン早くも三戦目での激突となる両チームの激しい攻防が観られるに違いない。
期待通りの激しい攻防に沸いた前半
4,824人の観客が見守る中、開始早々から試合が動いた。静岡BRボールからの展開でフランカー(FL)のクワッガ・スミス選手が、ディフェンスの裏を突いたキックで敵陣内に切り込んでいく。
このボールに素早く反応した静岡BRのオフェンス陣が、クリアに入った相模原DBのフルバック(FL)石田一貴選手のキックに鋭いチャージ。このキックをブロックした日本代表のWTB・ツイタマ選手がそのままボールを抑えてトライ。スタンドオフ(SO)家村 健太選手のゴール(G)も決まり、開始僅か2分で7-0と静岡BRが幸先良く先制点を挙げた。
しかし、相模原DBも3分にすぐさま反撃。ハイタックルからペナルティを獲得すると、静岡BRゴール7m付近から連続攻撃を開始。この攻撃を繋いで最後はセンター(CTB)Tonisio Vaihu(トニシオ・バイフ)選手がゴールポスト左にトライ。SOのJames Grayson(ジェームス・グレイソン)選手のGも決まって直ぐに7-7と同点に追い付いた。
試合展開は目まぐるしく動く。静岡BRのFB・Valynce Te Whare(ヴァレンス・テファレ)選手が、片手でボールを掴みながら力走を見せるとスタンドから「おぉー」と響めきが起こる。この突進からタックルした後に相手を掴んだまま離さず、次の展開を妨害する反則(ホールディング)でボールを得た静岡BRは、7分に相模原DBゴール10m付近のラインアウトからモールでトライラインまで一気に押し込み、フッカー(HO)日野剛志選手がしっかりとグラウンディングしてトライ。Gは失敗するも12-7と静岡BRが直ぐに勝ち越しに成功した。
ハーフウェイラインを挟み、ボールと陣地の奪い合いが続いて12分、今度は相模原DBがタッチキックから静岡BRゴール手前7mでのラインアウトを得て、フェーズを重ねた攻撃を見せる。再びオフサイドでボールを得た相模原DBは15分、同じ位置からのラインアウトでこぼれ球に素早く反応したアレンゼ選手がそのボールを持ち込んでトライ。更にGも決まって12-14と試合をひっくり返して、相模原DBファンから大きな歓声が上がる。
ホストファンの大声援を背に、ゴールライン5mまで静岡BRが攻め込み再逆転トライを狙うも、モメンタムを掴んだ相模原DBがトライ寸前のボールをターンオーバーし得点を許さない。攻守が目まぐるしく入れ変わる中盤の競り合いは、静岡BRが凡そ5分に渡りフィールドを大きく使って攻撃にスタジアムのボルテージが上がる。時計が止まらない息つく間のない激しい攻防に「うぉー」「きゃー」とどちらのチームの応援が分からない状態となった。
すると33分、静岡BRゴール前5mのラインアウトからアタックのチャンスを得た相模原DBが反撃。重ねるフェーズに静岡BRディフェンスがゴール中央付近に集まると、これを見逃さない相模原DBが左サイドライン寄りに残っていたWTBの小泉怜史選手にロングパスを通してトライ。19-12とリードを広げる。