ラスト2分半、自陣22mラインからトライを目指す相模原DBは、WTBのアレンゼ選手が抜け出して見せ場を作るもフォローが付かずに痛恨のオフサイド。最後は静岡BRがスクラムで時間を使いノーサイド。静岡BRの6トライ、相模原DBの5トライと壮絶なトライ合戦を制した静岡BRが開幕3連勝を果たした。
ハットトリックも謙虚に-静岡BR・ツイタマ選手
二試合連続でハットトリックのトライを決めた、Malo Tuitama(マロ・ツイタマ)選手だが、「他の選手たちかスペースを取ってくれたのでトライを決めることができた。クワッガ選手のオプション(ファーストトライのキックパス)が特に良かった」と、冷静に自らのトライを振り返る。
対面ポジションで対戦した、相模原DBの南アフリカ代表ウイング(WTB)Kurt-Lee Arendse(カートリー ・アレンゼ)選手の印象を聞くと、「世界的な素晴らしい選手と対戦できて光栄。彼のプレーの精度の高さが、チーム全体のスタンダードを上げていた」と、そのチームに与える影響力の高さを称賛していた。
「新たな年を迎えたが、やるべきことは変わらない」と、開幕から絶好調を維持するツイタマ選手は、次節の強豪・横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)との対戦に向けては爽やかな笑顔を見せて「楽しみにしている」と健闘を誓ってくれた。
若手と共に自らも成長を-相模原DB・アレンゼ選手
一時は逆転のトライを決めるなど、南アフリカ代表の存在感を見せつけたアレンゼ選手は、FBからポジションチェンジしたWTBでのプレーについて、「ボールを多く触れるポジションでプレーしたいと思っていた」と話す。
日本代表としても売り出し中のツイタマ選手とのマッチアップについて聞くと、「今シーズンの活躍を裏付ける豊富な運動量だった。絶好調の彼と対戦できてとても楽しかった」と、笑顔でツイタマ選手との対決を振り返った。
「前試合の大敗から立ち直り、チーム全体で根性を見せた試合だったと思う。大切なのはチームの中でそれぞれの選手が良い役割を果たすことが出来るか。キックやパスの精度をもっと上げられるよう、若い選手たちと一緒に練習をして成長したい」と、まだまだ続くリーグ戦でチームとしての更なる成長を誓ってくれた。
昨年王者・BL東京、準優勝・埼玉WKと共に三連勝と波にのる静岡BRは、次節に昨年4位の横浜E、次次節にBL東京との“強豪チャレンジ”が控える。開幕からの勢いと、そこで得た課題を克服し、持ち前の攻撃ラグビーでどういった試合を見せてくれるかに期待が掛かる。
一方、1勝2敗で9位となった相模原DBは、地元・相模原で神戸Sと戦った後は横浜Eとの“神奈川ダービー”に臨む。
まだまだ始まったばかりのリーグ戦、それぞれのチームがどういった成長を見せるのか?これからの戦いが楽しみだ。