1分、敵陣22mライン手前からファーストスクラムを獲得すると、マブスア選手に代わりスタメン出場となったFetuani Lautaimi(フェツアニ・ラウタイミ)選手、WTB(ウイング)のSiosaia Fifita(シオサイア・フィフィタ)選手の突進など、3分近いアタックでトライラインに迫るトヨタV。神戸Sも早いタックルを重ねて攻撃を凌ぐが、トヨタVボール支配による神戸S陣地での攻撃が続く。

試合開始早々から攻め込むトヨタV-Journal-ONE撮影
すると8分、神戸SもFB(フルバック)山下楽平選手がトヨタVからボールを奪い、トヨタV陣内にようやく攻め込む。そこからWTBのAtaata Moeakiola(アタアタ・モエアキオラ)選手が右サイドから切り込み先制のチャンス拡大。
このチャンスを活かした神戸Sは11分、トヨタVトライライン5m手前からFLのWillie Potgieter(ヴィリー・ポトヒエッター)選手が持ち込んでトライ。SOのBryn Gatland(ブリン・ガットランド)選手のGも決まって7-0と神戸Sが先制した。

フィジカルを活かした神戸S・モエアキオラ選手の突破で陣地を進める-Journal-ONE撮影
反撃したいトヨタVもキックオフ直後から、フィフィタ選手、フーパー選手の突進で神戸Sトライラインに迫るが12分、自陣トライライン5m手前でトヨタVのパスをインターセプトした神戸Sの李選手が快足を飛ばしてハーフウェイラインまで独走。一度はタックルで抑えられるもフォローに入った山下選手に繋ぐと、そのまま相手ディフェンスを振り切ってトライ。Gも決まって14-0と神戸Sが試合序盤でモメンタムを奪った。

山下楽平選手のトライで突き放す神戸S-Journal-ONE撮影
すると15分、キックオフ直後からフィフィタ選手を起点に攻め込むトヨタVのボールを再びターンオーバーした神戸S。このボールを持ったモエアキオラ選手が60m近く右サイドライン際を独走してトライ。Gも決まってあっという間に21-0と差を広げる。
このターンオーバーが起こった場面で、トヨタVの松田選手が負傷退場。フーパー選手加入の朗報もよそに、前半18分で主力2選手を怪我で欠くという「異例の事態」に陥った。
さらに18分、LO(ロック)のGerard Cowley-Tuioti(ジェラード・カウリートゥイオティ)選手がキックパスのバウンドを上手く合わせてキャッチするとそのままトライラインに駆け込み追加点。ガットランド選手のこの試合4本目となるGも見事に決まって28-0とすると、花園ラグビー場に詰めかけた神戸Sファンの真っ赤なグッズが大きく振られる。

ガットランド選手(神戸S)は角度のあるGもすべて成功させスタンドを沸かせたーJournal-ONE撮影
トヨタVも得意の縦への突進で活路を見いだそうとするが、オールブラックス108キャップのキャプテン・Brodie Retallic(ブロディ・レタリック)選手が早いタックルを見せてこれを許さない。「ならばキックで」とパントキックに切り替えるも、強くなる花園の寒風にボールは無情にも押し戻される。キックをグラウンダーに切り替え、神戸S陣内に攻め込むトヨタVだが、神戸Sの激しいタックルでボールを奪われ思うようにチャンスが作れない。

何度もアタックを重ねたトヨタVだが神戸Sの固い守りに阻まれる-Journal-ONE撮影
しばし膠着状況となった29分、敵陣22mライン付近でノックフォワードからボールを奪った神戸Sは、中央から右に展開する鋭いパスでトヨタVディフェンスを振り切る。No8のWaisake Raratubua(ワイサケ・ララトゥブア)選手からモエアキオラ選手、ララトゥブア選手と華麗にボールを繋いでトライ。Gも決まって35-0と圧倒的な展開になってきた。

見事なパスから抜け出したララトゥブア選手(神戸S)のトライ-Journal-ONE撮影