車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedom 日本代表のキャプテン 池透暢選手を中心に激しいプレーを魅せた -Journal-ONE撮影
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昨年王者が3位決定戦に登場

2023年の “第24回 車いすラグビー日本選手権”、予選から勝ちっぱなしの5戦全勝で見事初優勝に輝いた、高知県を本拠地とする “Freedom”。第24回車いすラグビー日本選手権大会 優勝のFreedom と 準優勝のTOHOKU STORMERSの一戦 -Journal-ONE撮影

2024年パリパラリンピック(以下、パリパラ)での金メダル獲得が期待される日本代表のキャプテン・池 透暢選手(Class3.0)を中心に、代表の渡邉 翔太選手(Class1.5)、白川 楓也選手(Class3.0)の若手と、松岡 幸夫選手(Class1.0+)、和田 将英選手(Class2.5+)、畑中 功介選手(Class2.0+)といったベテラン勢が一体となり、激しいプレーを続けるラグビーが特徴のチームです。車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedomはチーム全員が激しいプレーを魅せるアグレッシブなチーム -Journal-ONE撮影

大会2日目の準決勝では、昨年の決勝戦の再来 “TOHOKU STOMERS” に僅か3点差で涙を呑み、今年は3位決定戦でチーム最終戦を迎えます。

2022年の秋、コロナ禍の影響が残る中、香川県高松市での合同合宿を2日間たっぷりと取材したJournal-ONE編集部は、Freedomの選手とスタッフの皆さんの素敵な笑顔に触れることができました。Wheelchair Rugby Freedom×AXE合同練習in高松市 -Journal-ONE撮影

飽くなき向上心で、常に限界の一歩先を目指すチームの雰囲気は、若手もベテランも女性選手も関係なし! コートでは、全員が同じ歳のように振る舞い切磋琢磨するFreedomは一心同体、兄弟姉妹が集うチームと言ったところです。

今年4度目の対戦でリベンジを誓う

2023年9月23日、24日に行われた予選・福岡大会のスコア、40-56、44-47。今大会の予選リーグのスコアは37-49。終盤まで激しい競り合いを繰り広げてあと一歩まで昨年王者を追い詰め続けたのは、“Fukuoka DANDELION”です。車いすラグビー日本選手権 | 4度目の挑戦で王者Freedomに挑んだFukuoka DANDELIONはスタミナと元気な声が魅力 -Journal-ONE撮影

東京2020銅メダリスト、世界屈指のアジリティが自慢のローポインター・乗松 聖矢選手(Class1.5)を中心に、世界戦デビューを果たして成長著しい安藤 夏輝選手(Class0.5)、草場 龍治選手(Class1.0)と高いレベルのローポインターが揃うダンデライオンは、無尽蔵のスタミナと試合展開を一変させる元気なムードが特徴的なチーム。車いすラグビー日本選手権 | Fukuoka DANDELIONの成長株・草場龍治選手はパリパラへの出場をかけて活躍を期する -Journal-ONE撮影

準決勝では、日本代表のエース・池崎 大輔選手(Class3.0)、島川 慎一選手(Class3.0)のスピードとパワーに最後まで立ち向かう姿は、点差に関係なくアリーナの観客の皆さんを魅了していました。

アジリティで主導権を握る -第1Q

Freedomのラインナップは、池選手、白川選手、畑中選手、松岡選手のスタメン。対するダンデライオンは、乗松選手、草場選手の日本代表コンビに、韓国の弾丸・朴 雨撤選手(Class2.0)、堀 貴志選手(Class2.0)のバランスラインで臨みます。車いすラグビー日本選手権 | Fukuoka DANDELIONの朴雨撤選手は終始俊敏なプレーと声でチームを牽引した -Journal-ONE撮影

動きの激しいチーム同士の激突は、序盤から互いの持ち味を出し合う展開の早い試合となりました。Freedomが池選手を起点にロングパスで得点を重ねれば、ダンデライオンもゾーンディフェンスを突き破り、雨撤選手が豪快に得点をあげる!車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedom 日本代表のキャプテン 池透暢選手を中心に激しいプレーを魅せた -Journal-ONE撮影

池選手が、インバウンドのボールに襲いかかってターンオーバーを奪えば、ダンデライオンも2.0の堀選手が3.0の白川選手をマンツーマン・ディフェンスで抑え込んで、パスコースを塞ぐ!車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedomのポイントゲッター白川楓也選手とFukuoka DANDELIONの魂・堀貴志選手のマッチアップ -Journal-ONE撮影

一進一退の攻防に、アリーナからは「おぉ~!」「うわぁ~!」と一喜一憂の声が交差し、あっという間の8分間は、Freedomが13-12と僅か一点差でリードする接戦で第1Q終えました。車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedomに真っ向勝負を挑むFukuoka DANDELIONの堀貴志選手は序盤に活躍を見せて接戦に持ち込んだ-Journal-ONE撮影

ベテランが光るプレーで主導権 -第2Q

続く第2Q、試合の流れを掴んだのはベテラン勢のプレーが光ったFreedomでした。

この試合初出場となったFreedomの崎山 忠行選手(Class0.5)は、素早いスイッチで攻守に素晴らしい動きを見せていた堀選手を効果的に抑え込みます。堀選手の早いディフェンスに対応すべく、ラグ車を上手くコースに入れて第1Qのような動きを封じます。車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedom 崎山忠行選手は苦しい場面でチーム流れを変えるビッグプレーを連発 -Journal-ONE撮影

更に、ボールを運ぶ選手に対し二重にディフェンスを仕掛ける乗松選手にも機を見るやラグ車を上手に当てて、ボールに近寄らせません。

激しいプレッシャーを掛けるダンデライオンのディフェンスに。ラグ車トラブルを発生させる苦しい状況に追い込まれていた池選手でしたが、崎山選手の献身的なプレーにより余裕が生まれると、白川選手とのコンビネーションが機能し始めて得点を重ねていきます。車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedomのポイントゲッター白川楓也選手と日本代表のキャプテンの池透暢選手のゴールデンコンビがトライを連発-Journal-ONE撮影

それならばと今度は、ダンデライオンは池選手に対して草場選手と雨撤選手がダブルマークに付きます! 更に白川選手を堀選手が抑えてパスコースを塞ぎターンオーバーを狙う積極的なディフェンスを見せ、一歩も退かない熱い戦いを続けます。車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedomの日本代表のキャプテンの池透暢選手を抑えようとFukuoka DANDELIONの乗松聖矢選手と草場龍治選手の日本体表コンビがダブルマーク-Journal-ONE撮影

しかし、ここでスルスルとスペースに走り込んできたのはキャプテンの渡邉選手です。予選・福岡大会を欠場した渡邉選手を、当時の池選手が「渡邉選手は、選手権に間に合わないかもしれない・・・」と心配していましたが見事に復活! ダンデライオンの押せ押せムードで奪われそうなモメンタムをキープしました。車いすラグビー日本選手権 | 3位決定戦に回った昨年王者のFreedom 怪我で戦列を離れていたキャプテンの渡邉翔太選手も元気にプレー -Journal-ONE撮影

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