女子ソフトボール “ニトリJDリーグ” が10月27日(日)にレギュラーシーズンの全日程を終えた。
2021年のオリンピック・東京大会(以下、東京2020)で、2大会連続金メダルに輝いたソフトボール日本代表選手をはじめとする各国のオリンピアンたちが集う世界最高峰のリーグ。
技術レベルの高さやスピード感はもちろん、選手たちの全力プレーや笑顔が間近に観戦できて、スタンドのファンの応援も一体となり試合を作り上げていくところがJDリーグの魅力だ。
16チームが東西に分かれ日本各地を転戦して順位を競うリーグ戦は、創設3シーズン目となった今年は東地区では “日立サンディーバ” が初優勝。西地区では “トヨタ レッドテリアーズ”(西地区)の3連覇で幕を閉じ、日本一をかけたノックアウトラウンドにその舞台が移る。
リーグ戦2位、3位とワイルドカードに残った5チームが、たった2つの東西女王への挑戦権をかけて対決するプレーオフ(11月10日、11日 神奈川県川崎市の等々力球場)を経て、11月16日と17日に行われるダイヤモンドシリーズで迎え撃つリーグ新女王の強さは一体どこにあるのか?
Journal-ONE編集部はその強さを迫るべく、横浜市戸塚区にある日立サンディーバのホームグラウンドに向かい、ダイヤモンドシリーズに向けたチームを取材した。
レギュラーシーズンでの戦い
2024シーズンの “日立サンディーバ“ の結果は、29試合中 22勝6敗1引き分け。シーズンを終えた結果で見てみると、上位3チームが1勝差という大接戦。順位争いは10月末の最終節まで繰り広げられ、10月26日の ホンダリヴェルタ戦に勝利した瞬間にリーグ初優勝が決まった。
しかし、今年の日立にはシーズンが始まる前から主力が大量離脱をするというニュースで衝撃が走った。3シーズン連続のプレーオフ進出をかけて開幕節こそ幸先良く連勝したものの、続く第2節・神奈川県茅ヶ崎市でのホームゲームで連敗。
群馬県太田市に会場を移した第3節でも1勝1敗と、“波に乗り切れない” 日立を心配するファンも多かったことだろう。
しかし、心配をよそにゴールデンウィークを目前にアクセルをふかし始めた日立は、ここから前半戦終了までチーム史上初となる怒濤の12連勝をなし遂げた。
後半戦に入ってからも勢いが弱まることはなく、神奈川県秦野市で行われた第12節・地元大会でもその実力を発揮。10月18日の “太陽誘電ソルフィーユ“ 戦では坂本 実桜投手が自身2度目となるノーヒットノーランを達成、7回には1番・藤森 捺未選手の決勝2ランホームランもあり、見事勝利。地元大会を初戦から大いに盛り上げた。
翌日の19日、 “大垣ミナモ“ 戦では1番・藤森選手と4番・山内 早織選手がそれぞれ2打席連続ホームランを放ち、この試合14得点と日立打線が爆発。投げては “推しのソ“ 長谷川 鈴夏投手が粘りの投球を魅せ、勝利をした日立は20勝目を挙げた。この時点で東地区3位以内が確定し、ポストシーズン進出が決まった。
20日の “デンソーブライトペガサス“ との一戦は、5回に代打で出場したルーキーの加減 愛華選手が右中間への特大3ランホームランを放ちリードを広げた。そのまま先発からマウンドに上がる田内 愛絵理選手が自身初のノーヒットノーランを達成し、大歓声の中での地元3連勝を飾った。