
柔らかくなるまで蒸した野菜と一緒にいただきます‐Journal-ONE
「手で食べるときは、クスクスの中に具材を入れて手で軽く丸めて団子のようにして食べるんですよ。私の母はそのように食べるのが上手です!」と話したマリエムさん。世界最小とあるだけ、食べ方にも工夫が必要なのですね。

モロッコのビールは ”カサブランカ” が有名です‐Journal-ONE

モロッコで作られたワインも‐Journal-ONE
もともと硬いクスクスですが、これを専用の鍋で蒸して柔らかくしていきます。専用の鍋は、日本でもよく使う “せいろ” のようなもの。
「1番下からお湯、具材の肉や野菜、クスクスの順番で重ねていくのですが、具材の香りをクスクスが吸収するような設計のお鍋を使います」と作り方を教えてくれました。野菜は蒸し時間によって入れる順番を分け、クスクスは時々混ぜながら合計3〜4回蒸す必要があるので、目を離さず手間も時間もかけて作っていくのが大変そうですね。
しかし最近では、沸騰したお湯を入れて混ぜるだけの簡単に作れるインスタントのクスクスもあるのです。
お家でモロッコ料理を手軽に楽しめるので、皆さん是非試してみてはいかがでしょうか。

人参をシナモンで味付けた料理もあります‐Journal-ONE
モロッコ料理といえば、もう一つ有名なのが ”タジン鍋” です。「タジン」とはアラビア語で鍋という意味。三角形のような特徴的な形をした蓋の鍋を使いますが、2010年頃に日本でもヘルシーで美味しい料理が作れると流行し多くの方が購入。今でも台所にその時に買ったタジン鍋が眠っている人もいるのではないでしょうか。
「日常的によく食べる料理ですが、お祝いの時にも作ったりします。完成までに約2時間かかるので、時間をかけて作る分、特徴的な形の蓋のおかげで蒸気がうまく回り、味や香りがしっかりついたタジンが完成します」とタジンを作るのが上手なオスマンさんからお話を聞いたところにちょうどお料理が運ばれてきました。

同じ味付けでも、使うお肉によって味が変わります‐Journal-ONE
今回いただいたのは羊肉、鶏肉、牛肉の3種類のメニューです。羊肉のタジンは、クミン、ターメリック、ウコンなどが使用されたカレーのような味付け。鶏肉と牛肉のタジンは、シナモンやドライプルーン、サツマイモなどを使った甘い味付けでした。お肉が入っているのに甘い…と言われても味の想像ができませんよね。わかりやすいものに例えると、照り焼きが近いのではないでしょうか。
そしてタジンと一緒に大量のパンも運ばれてきました。実はモロッコはパン王国と呼ばれるほど、多くの人が毎日パンを食べます。「クスクスは小麦粉を使うのでパンと一緒には食べませんが、タジン鍋はもちろん、サラダなどにはパンは欠かせませんね」とマリエムさんから教えてもらって驚きました。
日本ではは馴染みのない食文化なので、お話を聞いていくと新しい発見が増えていきますし、何よりタジンとパンの相性は抜群でした。
味も量も大満足のモロッコ料理
