女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 2回にソロホームランを放った切石結女選手を迎えるレッドテリアーズナイン-Journal-ONE撮影
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シャイニングベガ応援団の期待を背負い打席に立ったのは、こちらも今シーズン新加入のテイラー・エルズウォース(Taylor ELLSWORTH)選手です。NCAA(National Collegiate Athlete Association・全米大学体育協会)ランキング上位のテキサス大、アーカンソー大で活躍したテイラー選手の一発に期待がかかりましたが、ここはNCAAランキング2位・UCLAのエースとして活躍したメーガン投手が外の直球を出し入れでテイラー選手を三振で抑えました。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ シャイニングベガは今シーズン新加入のテイラー・エルズウォース(Taylor ELLSWORTH)選手がチャンスを活かせず-Journal-ONE撮影

するとその裏、先頭の石川選手が内野安打で出塁すると、今シーズン最多犠打とレッドテリアーズのチャンス拡大のカギを握る巧打者・鎌田選手が、追い込まれてからバットを投げ出すようにレフト前へヒットを放ちます。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 今年加入の原田のどか選手の献身的プレーで追加点をお膳立てする-Journal-ONE撮影

「今シーズン加入した原田選手が、様々なところでチームに良い影響を与えてくれている。」と、馬場 幸子監督が絶賛する東京2020金メダリストの原田 のどか選手は、ポイントゲッターから一転、しっかりと送りバントを決めてチャンスメイクの役割を果たし1死二、三塁と逆にシャイニングベガを攻め立てます。

ここで、下山選手、原田選手と最後まで同一チームで打点王争いを演じた4番のバッバ・ニクルス(Bubba NICKLES)選手が打席に入ると、狙い一閃! 鋭く振り抜いた打球は、火を噴くように三遊間を破るタイムリーヒット! 粘るシャイニングベガを突き離します。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 4番のバッバ・ニクルス(Bubba NICKLES)選手がレフト前適時打を放ち3-0と引き離すレッドテリアーズ-Journal-ONE撮影

更に4回、この流れを渡すまいとマウンドにエース・後藤投手を送ったレッドテリアーズの馬場監督。少し早めの継投となるものの、準備万全でマウンドに立つ後藤投手は三振の山を築いて得点圏にランバーを進めないピッチングを披露! 再びエンジンの掛かり始めたダラス投手との素晴らしい投手戦を繰り広げます。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 見事な無失点リリーフで昨年のリベンジしたレッドテリアーズの後藤希友投手-Journal-ONE撮影

昨シーズンのシーンが蘇る -終盤

両投手が中盤を危なげなく相手打線を抑え込んで、残すところ7回の攻防を残すのみ。ここでシャイニングベガは、日替りヒーローで勝ち進んだ今年のチームを象徴するかの攻撃で後藤投手に向かっていきます。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 最終回の代打攻勢でシャイニングベガの宮本 怜実選手がレッドテリアーズの後藤希友投手から四球を選ぶ-Journal-ONE撮影

先頭、代打に起用された宮本 怜実選手が、1死となってからは代打の椛山 奈々選手が、共に後藤投手のギリギリの勝負を選び切って2つの四球で出塁します。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 最終回の代打攻勢でシャイニングベガの椛山 奈々選手がレッドテリアーズの後藤希友投手から四球を選ぶ-Journal-ONE撮影

2死一、二塁となり、シャイニングベガで今日最も当たっている大平選手が打席に入ると、シャイニングベガ応援団のバルーンメガホンから打ち出される音もこの日最大のものとなります! それもそのはず、この試合ここまで3打席3安打。加えて昨シーズンの同カードで決勝のホームランを放っている大平選手。これ以上ない役者の登場に「昨年の再来か?」「今度はリベンジか?」と、スタジアムにいる全ての選手、スタッフ、応援団、ファンの方にも力が入ります。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 昨年殊勲打を放ったシャイニングベガの大平あい選手はこの日も3安打と勝負強さを見せた-Journal-ONE撮影

中角外角とコーナーワークで攻め込む後藤・切石バッテリーが投じた3球目はインサイドへの速球。これを大平選手が振り抜くも打球はセカンドの正面へ。これを鎌田選手がさばいて試合終了! 最後まで息を呑む試合展開を制したのは、リベンジを果たしたレッドテリアーズでした。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 最後の打者・大平あい選手の打球を処理したレッドテリアーズのセカンド・鎌田優希選手はガッツポーズ-Journal-ONE撮影

壁を越えてその先へ -トヨタ

1年越しの雪辱を果たした馬場 幸子監督は、「昨年は本当に悔しい思いをして、勉強になったこともたくさんありました。今年1年、全員で去年を超えようと取り組んだ結果が今日の試合に出たと思います。ひとりひとりが昨年の思いを持ってここに来たことが、チーム力で勝てた要因だと思います。」と、更にひとつ成長した選手たちを称えます。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 見事な無失点完封リレーで昨年のリベンジを果たしたレッドテリアーズの馬場幸子監督は試合後のインタビューで笑顔-Journal-ONE撮影

「メーガン投手の先発起用は1週間前に伝えました。彼女はファイターなので、こういったビッグゲームで気持ちを前面に出してピッチングしてくれたのは大きかったです。」と、メーガン投手の力投を賞賛しつつ、後藤投手への若干早めのスイッチについては、「織機さんが二巡目からメーガン投手に対応してきたので、悩みましたがスタッフ陣と相談しながら思い切って替えました。」と、粘り強いシャイニングベガ打線に火が付く前に継投したことを教えてくれました。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 見事な無失点完封リレーで昨年のリベンジを果たしたレッドテリアーズの馬場幸子監督は試合中も笑顔で選手を見守る-Journal-ONE撮影

いよいよファン待望の人気チーム同士の頂点対決へは、「私たちは挑戦者です。ビックさんの胸を借りるつもりでしっかりと準備して立ち向かっていきたいです。」と、いつもの爽やかな笑顔で応えてくれました。

「3-0で織機さんに勝つことが出来て、先ずはホッとしています。」と、1年越しのリベンジを果たした後藤投手が試合後の率直な感想を教えてくれます。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 見事な無失点完封リレーで昨年のリベンジを果たしたレッドテリアーズの後藤希友投手は試合後のインタビューで笑顔-Journal-ONE撮影

最終回、シャイニングベガの粘りの反撃については、「自分の自信のあるボールで勝負できていたので、(与四球2つで走者を背負っても)打たれるというイメージはありませんでした。」と、昨年の経験で得た経験を活かして余裕を持って投げられている今年のダイヤモンドシリーズ登板を振り返ってくれました。女子ソフト JDリーグ| ダイヤモンドシリーズ準決勝 トヨタレッドテリアーズvs豊田自動織機シャイニングベガ 見事な無失点完封リレーで昨年のリベンジを果たしたレッドテリアーズの後藤希友投手は試合後のインタビューで笑顔-Journal-ONE撮影

3週間の調整期間で疲労感からも解放されつつあるという後藤投手は、「決して万全という訳ではありませんが、これだけ投げられているので自分もまだまだ成長する余地があるなと思っています。明日の決勝も、日本一を目標に私たちがやって来たことを出し切れれば、その目標に近づくと思います。チームの打線を信じて、それ以上の点を取られないようにするピッチャーとしての役目を果たしたいです。」と、決勝に向けての抱負を語ってくれました。

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