[勝利]予選プールのイングランド代表 vs アルゼンチン代表@東京
[勝利]準々決勝のイングランド代表 vs オーストラリア代表@大分
[勝利]準決勝のイングランド代表 vs ニュージーランド代表@横浜
[敗戦]決勝のイングランド代表 vs 南アフリカ代表@横浜
[勝利]2023年フランス大会
予選プールのオーストラリア代表 vs ジョージア代表の一戦。オーストラリア代表を率い、次回の自国開催へ向けて躍進が期待されたが、母国の期待に添えずに予選リーグ敗退となった。
44,029人のファンと共に
JR千駄ヶ谷駅を降りるや否や。JAPANのジャージーを着た多くのファンと共に国立競技場に向かう雰囲気は、サッカー日本代表戦のそれに迫る様相。世界中で観戦してきた国際大会の雰囲気、ファンの期待感に近づいてきてるなという肌感覚にテンションが上がる。
ファン層も、お子さん連れ、若い女性グループなど幅広く、これも2019年の自国開催とそれ以降の男子ラグビー界の強化・啓蒙活動の成果によるものだなと実感する。
しかし、試合前のメンバーを見比べるとキャップ数の差はまだまだ。Owen Farrell(オーウェン・ファレル)選手やGeorge Ford(ジョージ・フォード)選手という “超大物” が出場していないにもかかわらず、前回フランス大会のニースで対戦したときよりも差は開いてしまうだろうなという印象。特にフォワード陣は、経験の差と体格で押されてかなりの劣勢になるのでは?と不安がよぎる。
しかし、この予想を覆した日本代表は、キックオフから果敢に攻め続けて開始1分でPGを奪うなど躍動する。前半3分のファーストスクラムでも互角!しっかりスクラムが組めていて安定した戦いを予感させた。
会場に詰めかけた44,029人のファンも、フォワード経験値の差は把握しているようで、スクラムを手拍子で後押し。このファーストスクラムからの球出しも早く、ボールを繋ぐテンポも良い!
「やれる!」という雰囲気が会場を支配する中で、前半7分にはペナルティからラインアウトを選択した日本代表。マイボール確保しモールでトライを狙う姿勢に大きな歓声が沸いた。
前半10分過ぎまでは、このようにほぼイングランド陣内でプレーが続く。キックを選択する判断の良さや、エリアマネジメントも最高の入りといえたのではないだろうか。
実際、試合後の会見ではも「前半15分までのパフォーマンスには満足している」とエディHCが振り返れば、「対処に少し手間取った」とイングランド代表のSteve Borthwick(スティーブ・ボーズウィック)HCも日本代表の力を認めるコメントを出していた。
しかし前半13分、敵陣22mからイングランド代表は、ほぼファーストアタックでトライを奪う。決めどころでのパワー、勢い、意思統一はさすがと言わざるを得ない。最高の入りを見せた日本代表は、良い展開で敵陣でプレー続けたものの奪った得点はPGの3点のみでトライは取れず。逆にイングランドはファーストチャンスでしっかり7点を取る。これが、この試合の分かれ目であり、現時点における力の差だった。
ここからは、イングランド代表のSO(スタンドオフ)Marcus Smith(マーカス・スミス)の状況判断良いラン、精度の高いキックなどで三つのトライを挙げて勝敗は早々に決してしまった。
重い雰囲気を蹴散らして
前半で点差が開き、少し重たい空気感は漂っていたスタンドだが、松田 力也(前・埼玉WK)選手や山沢選手がウォーミングアップを始めると、「山沢頼むぞ!」の掛け声がスタンドから響きわたる。