思い立ったら一直線
「僕は乗松選手と同じ障がい（手足の筋力や感覚が徐々に低下する国指定の難病“シャルコー・マリー・トゥース病”）なのです。東京2020で世界の選手たちと互角に戦っている乗松選手の姿を見て、自分も世界で戦える選手になりたいと思いました」と、チームメイトの乗松選手に憧れ、パリ2024を目指そうと決意した草場選手。
憧れの乗松選手とコンビを組む草場選手-Journal-ONE撮影
それまで務めていたNTTビジネスソリューションズを昨年5月に退職。パリ2024を目指してプレーに集中できる環境を求め、アスリート雇用をしてくれる三建設備工業株式会社に職場を移しました。
「それでも、一年は迷いました。前の職場の皆さんは、本当に良くしてくれて･･･ 何とか職場に残ってプレーに集中できる方法はないのかと考えてもくれましたので」と、支えてくれたNTTビジネスソリューションズの皆さんへの感謝を口にします。
前職場の皆さんは今でも応援してくれるかけがえのない存在-Journal-ONE撮影
昨年、地元・福岡で開催された日本選手権予選をはじめ、今も試合があれば応援に駆けつけてくれるとのこと。こういった多くの人たちに支えられ、草場選手は急成長を遂げたのですね。
「僕、興味あるモノとないモノの差が激しいのかもしれません。同級生の誰もが、当時流行していた漫画の話しで盛り上がっていても、読んでみようと思わなかった。でも、車いすラグビー、ダンデライオンは完全にハマりました（笑）」と、思い立ったら一直線に好きな道を駆け上る草場選手の “天才肌の一面” を垣間見ることができました。
「ダンデライオンは全員が明るいですし、一つの目標に向かっていくところが好きです」と、“ダンデ愛” を語る草場選手の顔がキリッと引き締まります。
練習でも素早い動きでチャンスの芽を摘む草場選手-Journal-ONE撮影
「乗松さんの背中を見ていると、もっと自分も声を出したり、指示をしたりしないといけないのかな･･･と思っています。乗松さんのような選手になれるよう、パリで自信を付けて、自分のプレー以外にも常に目が届く乗松さんのような選手になりたいです」と、その先の目標を教えてくれました。
パリパラで躍動する乗松選手、草場選手を応援しよう！
“悲願の金メダル” を目指す、車いすラグビー日本代表。パリ・パラリンピックの試合日程が発表されました。8ヶ国が二つのプールに分かれて総当たり戦を戦う予選ラウンドでは、日本代表はグループAに入ります。
8月29日（木）の第4試合、現地時間19:30（日本時間では8/30 2:30）からドイツ戦、翌8月30日（金）の第2試合、現地時間13:30（日本時間では8/30 18:30）からアメリカ戦、そして8月31日（土）の第3試合、現地時間17:30（日本時間では9/1 0:30）からカナダ戦を戦います。
その後、9月1日(日)に準決勝、2日（月）に決勝が行われるという苛酷な日程ですが、最後の最後まで不屈の “ダンデ魂” を見せてくれる乗松選手と草場選手の活躍にぜひ注目して見てくださいね。
パリパラ出場権を獲得したAOCでの日本代表-Journal-ONE撮影
さらに！Fukuoka DANDELIONは、12月20日から22日にかけて横浜武道館で開催される “第26回車いすラグビー日本選手権大会“ での日本一を目指し、予選・兵庫大会に出場します。
7月27日と28日の2日間、兵庫県立総合リハビリテーションセンターで開催される予選大会では、渡仏前の乗松選手、草場選手の活躍をその目で観ることもできるのです。
Fukuoka DANDELION の元気なプレーを観に行こう-Journal-ONE撮影
これから一層盛り上がる車いすラグビーを、この機会にぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
