お気に入りの地元ネタの披露では、「レスリングの練習をしていた体育館のある “松戸運動公園” の光景は、忘れられない地元のスポット」「お寿司が好きなので、今でも家族と一緒に “金太楼鮨” に行きますよ」「レスリングクラブのみんなと楽しんだ “21世紀の森と広場でのバーベキュー” も良い思い出です」と、懐かしそうに話す須﨑選手。地元ならではのネタに、市民の皆さんも「分かる~」「そうそう!」と賛同していた。
好きな楽曲を質問された須﨑選手は、「Avicii(アヴィーチ)の “Wake me up” が勝ち曲です。激しい音楽で気持ちを高めてゾーンに入るのがルーティンです」と、音楽の質問から競技パフォーマンスを高めるトップアスリートの試合の入り方まで丁寧に答えていた。
最後に、「既にロス五輪に向けての戦いが始まっています。皆さんの声が力になるので、自分の特徴である攻めるレスリングを観に会場に来てください」と、ロサンゼルス大会での活躍を誓うと、会場からは「頑張って!」「応援するよ!」と温かい声。須﨑選手も満面の笑みで応え、大盛況の中でトークショーは幕を下ろした。
双方向の交流に市民も大満足
盛り上がったトークショーだったが、ここからさらに市民の皆さんを喜ばせたのは、須﨑選手との双方向の交流だ。
先ずは質問コーナー。子どもたちからは「(市の特産品である)松戸の梨は好きですか?」「オリンピックを観てレスリングに興味を持ったのですが、レスリングの一番の魅力は何ですか?」など、多彩な質問にも笑顔で答える須﨑選手。質問をしてくれた市民にサインを手渡しするサプライズな交流もあり、地元の皆さんも満足そう。
須﨑選手が “自ら” くじを引き、20名の参加者を選ぶサイン会抽選では、須﨑選手がほぼ司会進行をするなど、手作り感満載のイベント。締めとなったショッピングモール内を須﨑選手が歩いて回るパレードでは、買い物をしていた方々もその手を止めて須﨑選手を出迎えるなど、モール全体を巻き込んだフィナーレとなった。
心温まる地元での交流に感謝
イベントが終わり須﨑選手は、「なかなか無い機会ですので、このイベントを本当に楽しみにしていました。皆さんからのお話しを聞くことができ、メッセージブックもいただき、ロス五輪に向けて力をいただけました」と、双方向の交流企画を満足そうに振り返る。
来場者がその場で書いた須﨑選手へのメッセージが集められた手作りの冊子を丁寧にめくりながら、市民の皆さんへの感謝を口にした。
「須﨑選手と市民がお互いにメッセージを伝え合う企画にして本当に良かった」と振り返るのは、主催した松戸市広報広聴課シティプロモーション担当室の茅野 真貴子室長だ。約800人が参加したことについては、「須﨑選手と市民の皆さんがお互いの笑顔を近くに感じることができたので、気持ちの通じ合うイベントになったかなと」と、参加した市民の皆さんの笑顔を見ながら手応えを口にした。
今後、レガシーの継続的な浸透策について尋ねると、茅野室長は「パブリックビューイングなどでパリ五輪当日も地元松戸は盛り上がりました。レスリングをやってみたいとトークショーで話したお子さんを見て、スポーツをやってみようという市民や、既に様々な競技で頑張っている市民、何より実際にこの目で見てみたいと思っている市民に喜んでいただけるよう、次のステップに向かって考え続けていきたい」と、地域を元気にする新たな取り組みに意欲を見せていた。
スポーツを “するひと” “観るひと” “応援するひと”。市民のウィルビーイングを最大化するためにスポーツを活かす、松戸市の先進的な今後の取り組みに期待したい。