グリーンロケッツ東葛一筋14年!のメモリアル
雨足が更に強まってきた後半3分。競技場の屋根を鳴らす雨音をかき消す大歓声が一人の選手に注がれます。この試合、強豪・東京サンゴリアスに負けない気迫を見せるグリーンロケッツ東葛の力の源・瀧澤直選手が通算150キャップとなった瞬間を、ホストタウンのファンが大きな拍手でお祝いします。
ここからギアを上げて反撃に転じたいグリーンロケッツ東葛は、ラインアウトからボールを保持して敵陣に切り込みますが、雨でボールキープが出来ずに東京サンゴリアスにボールを奪われてしまいます。
東京サンゴリアスは、キックで陣地を挽回し相手のキープミスを誘って効果的に追加点を重ねていきます。
瀧澤選手のキャプテンシーで懸命に立て直しをはかるグリーンロケッツ東葛ですが、スクラムやモールでも徐々にプレッシャーを受ける苦しい試合展開に。それでも最後までトライを返そうと必死にコンタクトを続けるグリーンロケッツ東葛でしたが、後半に得点を挙げることは出来ませんでした。
試合後、瀧澤選手の通算150キャップを記念したTシャツを着込んだ選手たちが、セレモニーを開催。「自分に関わって下さった人たちへ感謝します。本当に、ありがとうございます!」と会場のファンに向かって挨拶した瀧澤選手。「明日もあるから早く終わりましょう!」と周りへの気遣いを忘れない人柄がファンはもちろん、選手たちにもリスペクトされる要因なのではないでしょうか。
NEC時代の2010年からチームを支え続ける36歳の瀧澤選手。お祝いにはご両親と奥様、そして同じ早稲田大学ラグビー部である、東京サンゴリアスの垣永真之介選手、下川甲嗣選手、齋藤直人選手らも応援に駆け付け、ファンからの寄せ書きの入ったメッセージボードを持ちながら笑顔で歓声に応えていました。地元愛知県から駆け付けたお父様も、「こんなに長くプレーできるとは思っていませんでした。今でも毎試合観戦に来て、楽しませてもらっています。」と素敵な笑顔で話してくれました。
リーグ王者に向けて更なる高みを目指す東京サンゴリアス、入替戦に勝って来シーズンへの更なる飛躍を誓うグリーンロケッツ東葛と、それぞれ目的は違ってきていてもモチベーションの高さに変わりはありません。
残り試合も少なくなってきたリーグワン 2022-23 ディビジョン1ですが、まだまだ全力で戦う選手達の熱いプレーは続きます。来るラグビーワールドカップをより楽しむためにも、各国の代表選手がしのぎを削るリーグワンの試合を観に行かれてはいかがでしょうか?