海を借景にした森羅万象の庭園 -中津万象園
庄村:かわいいマイうちわを作った後は、素敵なお庭を散策しましょう。“丸亀うちわミュージアム” のすぐ横にある、“中津万象園” は1688年に丸亀藩京極家二代目藩主の京極高豊侯が築庭した庭園です。万象園の意味は森羅万象、宇宙に存在するすべてのものを意味しているとのこと。宇宙に存在する全てのものを持っている庭園と聞くとワクワクしますね。早速、順路を追って散策してみましょう。
川口:京極家の故郷である近江国(現在の滋賀県)の象徴である琵琶湖の形を模した大きな池 “八景池” が大名庭園の殆どを占めています。庭園マップを見ると、本当に滋賀県のようですね。琵琶湖周辺の風景や名所を選んだ近江八景になぞらえて八つの島が置かれています。この島を巡る橋から八景池を見ると、それぞれ全く違った景色を楽しむことができるように工夫されているのですね。
遠藤:散策を進めると、向こうに緑色の大きな円錐形が見えてきました。え? これって一本の松の枝葉なんですか!? 「この松は、“大傘松” という樹齢約650年と言われる日本の名松100選に選ばれた松なんです。下から覗いて見て下さい。木の幹は一本しかありませんよ。」と、丸亀市観光協会の山田 哲也さんに聞いてみんなでしゃがんで見てみると・・・ 本当です! 一本の幹から四方に枝を張り巡らせて、大きな傘を作っていますよ。
庄村:高床式の大きな茅葺きのお屋根の建物も珍しいですね。「こちらは、“観潮楼” という現存する日本最古の煎茶室なんですよ。1781年には既に建てられていたという記録が残っているのです。」と山田さん。四方の襖を全て開け、海の音を聞きながらお茶を飲む。昔の人たちは自然で楽しむアイデアが素敵ですよね。
遠藤:近江国を模した庭園ですが、こちらのずらっと並んだ朱塗りの鳥居はもしかして・・・ 「はい、京都伏見稲荷より勸請した稲荷社です。」と山田さん。やっぱり、世界中から観光客が訪れる世界遺産との縁があったのですね。香川県に居ながら “そうだ 京都、行こう。” の雰囲気も楽しめました(笑)。
インスタ映えで人気沸騰の新名所 -父母ヶ浜
川口:香川県の歴史と文化をご紹介したならば、素敵な自然も是非ご紹介したいです。これから向かう場所は、香川県三豊市にある “父母ヶ浜(ちちぶがはま)” という海水浴場です。取材時期(2月)に海水浴場って? と不思議に思うかもしれませんが、風の無い穏やかな日中ならば春夏秋冬関係なしのインスタ映えスポットなんです。
遠藤:とっても楽しみですが、この日は朝から雨模様・・・ 少し不安になりながらも、海岸沿いの駐車場に到着しました。周りを見渡すと、海水浴場というよりはアメリカ西海岸のビーチのようにポップなドーナツ屋さんやカフェなどが建ち並んでいます。
庄村:細かい砂が綺麗な海岸は、引き潮であちこちに海水が溜まった場所が点在しています。「ようこそ、三豊市の父母ヶ浜へ!」と、明るく可愛らしい女性が出迎えてくれました。三豊市観光交流局の吉田 彩瑛(さえ)さんです。肩から大きなバッグを提げて、海水が大きな水溜まりになった場所へ案内してくれますよ。
川口:ここは、最近話題の瀬戸内の天空の鏡と呼ばれるインスタ映えスポット。この水溜まりの前に立って写真を撮ると、水面に自分たちや景色が反射して何ともいえない素敵な写真が撮れるのです!
遠藤:それは楽しみ! Instagram担当の腕が鳴ります。「こちらの撮影小物を使うと、より楽しい写真が撮れますよ。」と、大きなバッグから吉田さんが取り出したのは、ポップカラーのビニール傘とひまわりの造花です! これ持ったら絶対にインスタ映えしますよ! チームInstagramの撮影もしなければならないのですが、私もどうしても写りたくて・・・ カメラマンさんにスマホを渡して3人で撮影させて貰いました。
庄村:到着してから雨と風が強くって、ロケ場所を確認して終わりかなぁと少し残念に思っていたのですが、撮影の準備をしていたその時! 何と雨が一時的に止んだのです。しかも風も治まって絶好の撮影タイミングがやってきてびっくりしました。本当に私たち “持ってる” なって(笑)。
川口:『四国を元気に! プロジェクト』の撮影だったので、きっと四国の神様が雨降りの空から一瞬雨雲を消し去ってくれたんですよ! 私たちの楽しんでいる写真、多くの皆さまに見て頂いて、実際に来てみたいって思ってくれたら嬉しいですよね。私たちもリーグ戦のサマーブレイクを使って、大インスタ撮影大会をやろうかなって思います。
香川県の歴史、文化、自然をたっぷりと紹介した、ヴェールズの川口選手、庄村選手、遠藤選手の笑顔いっぱいのレポートは如何でしたか?
いよいよ『四国を元気に! プロジェクト』香川県編も次が最終章。昔も今も変わらず全国各地から人々が訪れる、あのパワースポットをご紹介します。