関東では4月から6月にかけて、関東大学春季交流大会が行われる。対抗戦、リーグ戦のそれぞれの昨季の上位3チーム、計6校がAグループ、4~6位の6校はBグループ、7~8位と2部の1位のチームがCグループで、総当たりで対戦する。
関西はAグループの8チームに、Bグループの上位(大阪体育大学、龍谷大学)、東海地区の王者(中京大学)、中国地区の王者(IPU環太平洋大学)も参加し、12チームで5月から7月にかけてトーナメントが行われる。
また、大会と並行して各大学は定期戦や練習試合も行っており、夏休みに入ると自分たちのグラウンドで練習するだけでなく、多くの大学が長野の菅平高原で合宿を行い、各校と練習試合を行って秋のリーグ戦本番に備える。
シーズンの本番は秋のリーグ戦から
秋のリーグ戦は9月から11月末、12月上旬にかけて行われ、総当たり戦で各チームが7試合を行って優勝を争う。特に関東大学対抗戦の伝統校同士の一戦である、早稲田大学vs.慶應義塾大学の”早慶戦”は11月23日(祝)、早稲田大学vs.明治大学の”早明戦”は12月の第1週の日曜日に開催されることが決まっており、毎年、テレビの地上波で放送されることもあり、大きな盛り上がりを見せる。
3大リーグの上位3チームは全国大学選手権の出場権を得る。また、前年度の大学選手権決勝に進出した2チームの所属するリーグからは、それぞれ1チームが追加で出場可能となる。昨季は関東大学対抗戦の帝京大学と明治大学が決勝に進出したため、今季の関東大学対抗戦からは3+2チーム、つまり上位5位までが大学選手権に出場可能となっている。
全国大学選手権は11月に東海・北陸・中国・四国代表や北海道・東北代表、九州代表の計3校が参加する1~2回戦が行われ、12月から3大リーグの計11校も参戦し、本格的な戦いが始まる。
3回戦、準々決勝が12月中~下旬に行われて、1月2日に東京・国立競技場で準決勝が、そして1月10日前後の週末に同じく国立競技場で、決勝戦が開催される。よく選手が話す「年を越したい」「国立に行きたい」とは、大学選手権ベスト4以上進出を指している。
帝京大学の4連覇をストップするのは?
今季の大学ラグビーは、帝京大学が4連覇を達成するか、それを阻止する大学が現れるかが焦点となるだろう。昨季、全国大学選手権決勝に先発した15人中10人が4年生で、卒業しているため、帝京大学としては勝負の年となるはずだ。
また、創部101年目を迎え、2018年度以来の優勝を目指す前年準優勝の明治大学、2019年度以来の優勝を目指す早稲田大学に、「リーグ戦の雄」東海大学、さらに昨季の大学選手権でベスト4に進出した関西の京都産業大学と天理大学といった強豪が、しのぎを削ることになろう。
今季の大学ラグビーは春の段階では大本命がおらず、「群雄割拠」が予想されている。春から夏にかけて力をつけ、秋・冬につなげたチームが、1月の全国大学選手権決勝で歓喜の瞬間を味わうことができるはずだ。
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