試合後にアボット投手が「鳥肌が立った」といっていた通り、この場に居た全員が同じ感情でその時を共有したのではないかと思います。
チームメイトたちの惜しみない賛辞
「試合を止めてしまい、シオノギさんには申し訳ないことをしました。」と相手への謝意を表した上で、「長年、活躍してくれたエースに報いたかった。モニカから後藤にエースを託していく儀式的な形になったが、少しでも私たちの感謝の気持ちがモニカに伝われば・・・」と馬場監督。
試合直後におこなわれたセレモニーの通訳で感極まるシーンも見せた神保 都通訳も、「モニカは今年、どうやって日本での選手活動にけじめを付けるかを悩んでいた。本当は昨年で引退しても良かったのに。。。日本で多くの皆さんに応援して頂いた恩返しの気持ちがあったので。」とアボット選手を側で支えたスタッフとして、その素晴らしい人柄を称えます。
昨年までトヨタの監督として一緒に戦ったTOKAIRIKA Cherry Blossoms(東海理化チェリーブロッサムズ)の中西 あかね監督も、「トヨタが強くなるために頑張ってくれて、本当に良い思いをさせてもらった。また、モニカの存在のおかげで日本のソフトボールのレベルを上がり、今日ここまで発展できた。その最大の功労者には感謝の気持ちしかない。」と、セレモニーではアボット選手との感動的なハグを見せてくれました。
トヨタ顧問の河合 満さんも、「リーマン・ショックで会社が大変な状況になる中(トヨタは翌2009年の決算で4,610億円の赤字となる)、2009年から加入したアボット投手のネバー・ギブアップの精神に社員全員が奮い立ったことを思い出します。」と14年間のアボット選手と過ごした日々を優しい目で振り返っていました。
ファンに会社に向ける感謝の意
アボット選手はセレモニーで、「22歳で北京オリンピックを終え、プロフェッショナルとして働くところがなかった中、トヨタが声を掛けてくれて本当に感謝しています。」と語った通り、アボット選手とトヨタの運命的な出会いが今日のこの瞬間を作ったともいえるのではないでしょうか。
トヨタのチームメイトが、アボット選手のコメント中に特製の白いTシャツを着るサプライズ・・・ かつての名バッテリー・渡邉 華月さんの花束贈呈に感涙のハグ・・・
そして最後は、この日試合のあったシオノギ、東海理化、伊予銀行の選手、監督全員との記念撮影と、世界のソフトボール界を牽引してきた功労者を送るに相応しい盛りだくさんのセレモニーとなりました。
JDリーグはこれからが熱い!
10月24日(月)を以て、レギュラーシーズンの全日程を消化したJD.LEAGUEファーストシーズン。いよいよ初代女王の座を決める、ダイヤモンドシリーズが11月12日、13日に開催され、アボット選手の本当に最後の日本での登板を観ることが出来るのです!
また、東地区優勝のBicCamera BEEQUEEN(ビックカメラ高崎ビークイーン)、西地区優勝のトヨタへの挑戦権をかけた、11月5日、6日にはプレーオフも見逃せません。
ワイルドカードで出場する東地区4位のHonda Reverta(ホンダ リヴェルタ)と西地区3位のSG HOLDINGS Galaxy Stars(SGホールディングス ギャラクシーズターズ)の勝者と西地区2位のTOYOTA INDUSTRIES CORPORATION Shining VEGA(豊田自動織機シャイニングベガ)で勝ち残ったチームが、西地区覇者・トヨタへの挑戦権を。
東地区2位のHITACHI Sundiva(日立サンディーバ)と同3位のDENSO BRIGHTPEGASUS(デンソー ブライトペガサス)の勝者がビックカメラへの挑戦権を得る手に汗握る一発勝負です。
愛知県岡崎市にある岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで起こるドラマをお見逃し無く!