先ずは初回、1死1塁で3番・川村 莉沙選手が、一度はセーフティバントを試みるなどヴェールズ先発の須永 小春投手を揺さぶりながらも、日本代表のパワーを見せつけてセンターオーバーの2ランホームランを放ち先制!続く4番・釼持 祐衣選手も右翼越えにソロ本塁打とアベック弾を披露し、中森監督の期待に応えます。
更に3回、先頭の5番・川畑 瞳選手が第1打席の右前安打に続いて、強烈な打球を左中間に放つ2塁打でチャンスを作ると、6番・今村 あこ選手が左越のツーランホームラン。一発攻勢で早くも5-0とリードを広げます。
4回はまたもやクリーンアップが、2番手の庄司 奈々投手に襲いかかります。3番・川村選手がヒットで出塁すると、5番・川畑選手が早くもこの日3本目となる中前安打とチャンスを広げます。ここで打席には、前の回にツーランホームランを放った今村選手です。VTRを見ているのか?と思うくらい、先ほどと同じ角度で左中間に上がった打球はまたしてもフェンスを越えるスリーランホームラン!小技に大技を絡める効率的な “デンソーらしい” 攻撃で8-0と試合を決定付けました。
ここで代わったヴェールズ・小泉 夢乃投手へも攻撃の手を緩めません。代わり鼻に四球を選ぶと、続くキャプテン・白石 望美選手が右中間深くを鋭く破るタイムリー2塁打でもう1点を追加します。
5回には、2番・小島 あみ選手がソロホームラン! 6回にも、ヴェールズ4人目の遠藤 杏樺投手から花浦 ひかり選手、黒田 菜那選手が出塁すると、途中出場のキャッチャー 近藤 真由美選手がレフト頭上を大きく越えるスリーランホームラン!
結局、打ちも打ったり18安打6本塁打をヴェールズ投手陣に浴びせ、前半戦を華やかな勝利で飾りました。
「前半思うような結果が出ず、チームに全く貢献できませんでした。最後の最後に3安打打つことができてホッとしました。」と話してくれたのは、川畑選手です。
東京2020大会の金メダリスト、昨年の日米対抗ソフトボール2022でもシュアな打撃で私たちを魅了した川畑選手のバッティングが今年は今ひとつでした。
昨シーズン、リーグ2位の打率.365を誇った打撃に激しいマークが付いたためなのか?はたまた若返りを図るチームを牽引しようとするプレッシャーなのか?その原因を聞きたくてインタビューさせてもらったのです。
「マークされることは分かっているので、その中でも結果を出すとことにフォーカスして日々練習しています。今年だけに限らずいつも課題として持っています。」
「今年は、チームが若返ったので、思うような試合展開にならないことがあると覚悟して臨んでシーズンに入ったのですが。結果で引っ張っていくことができませんでした。我慢することが多い前半戦でした。」と、ひとつひとつ思い返すように話す川畑選手。
シーズンブレイクに入るとは言え、日米対抗ソフトボールや国民体育大会での活躍が望まれる川畑選手。コンディションの持って行き方を心配すると、「確かにモチベーションを保つのはキツいですね。でも、全く違うメンバーで試合をする中で色々な人の意見を聞くことができますし、違う相手と勝負することで良いイメージができればいいなぁ。」と、笑顔がようやく溢れる川畑選手に安堵しました。
今年の国体開催地は鹿児島。昨年の国体本戦を取材していたJournal-ONEは、鹿児島選抜チームの核として川畑選手に大きな期待が掛かっていることを知っています。
「それはもちろん、頑張りますよ!」と力強く応える川畑選手。後半戦に向けては、「チームの目標は日本一。前半の経験をどう後半に活かしていくかが大事です。個人としては、持ち前の走攻守に全てで良いパフォーマンスを出していきたい。前半戦はバッティングがダメだったので、守備で貢献できるよう頑張ったことも活きてくると思います。」と抱負を語ってくれました。
来日初シーズンのこれまで・Alexis HANDLEY投手
チームが変革を遂げようとする時期に、新外国人の活躍は本当に頼もしい限りです。しかし、期待が大きな一方、日本のプレースタイルだけでなく生活環境そのものにアジャストできるのか?これが最も重要な要素となります。初来日で前半戦を終えたブライトペガサスの新戦力・Alexis HANDLEY(アレクシス・ヘンドリー)投手に話を聞きました。
「日本のメディアですね。もっと日本語を勉強して、Journal-ONEの記事を読めるようになりますね。」と自己紹介で日本への対応に意欲を見せるアレクシス投手。笑顔がとても素敵な選手です。
「初来日に前に、色々と調整することが多かったのですが、フーバー(Carley HOOVER)が色々と助けてくれました。日本の環境に馴染めるように、チームのみんなも助けてくれて本当に感謝しています。」と、チームのサポートのお陰で上手くいった前半戦を振り返ったアレクシス投手。日本のソフトボールについての感想を聞くと、「1年目はやはり調整が大変でした。色々と分かったこともあるので、帰国している夏の間でしっかりと練習していきたいですね。」とのこと。