女子ソフト JDリーグ| プレーオフ2ndラウンド 豊田自動織機シャイニングベガvsデンソーブライトペガサス シャイニングベガは6回、森山春奈選手が満塁の走者を一掃する値千金の逆転タイムリー三塁打を放つ-Journal-ONE撮影
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かつての教え子である中森監督、金江コーチが率いるチームとの対戦については、「やはりやり難いですよね(笑)。」と笑顔を見せながら、「中森監督、金江コーチは本当に素晴らしい打撃のチームを創っています。実際に対戦すると、本当に良いチームを創ったなぁと感心します。もちろん、気持ちの上ではまだまだ負けられませんけどね。」と、感慨深げな表情で素晴らしいライバルチームを賞賛します。

リーグ戦ではお互いに切り札を隠し、来たるダイヤモンドシリーズを想定してリーグ戦を戦ってきたシャイニングベガとレッドテリアーズ。いよいよ迫った大一番について話しを向けると。「こちらはダラス投手で行くしかないですし、トヨタさんも後藤投手で来るでしょう。ここまで来たらガチンコ勝負、気持ちが強い方が勝つ展開だと思います。面白い試合ができるよう頑張ります。」と、ダイヤモンドシリーズに向けた抱負を語ってくれました。

「目指しているところが日本一なので、先ずは勝ててホッとしています。全員総力で勝ちとれました。」と、満足した表情で試合を振り返り始めたのは、キャプテンの田井 亜加音選手です。

「デンソーさんは勝ち進んできた勢いも加わって、本当に強いチームでした。試合前にそういった要素も想定してゲームに入りましたので、臆すことなく白熱した試合ができました。」と、受身にならずに試合に入れたことを勝因のひとつと話す田井選手。

先行されて無得点が続く焦りの出そうな試合展開でしたが、「フーバー投手からは、なかなかヒットが打てないだろうと試合前から監督を中心に共有はしていました。中盤からは徐々にミートできていたので、先に点数を取られても焦りはありませんでした。」と、チームが精神的に成長したと教えてくれました。

「夏キャンプの苦しい練習が自信となり、プレーオフ、ダイヤモンドシリーズに繋がると監督に言われ続けていました。私たちはそれを信じ、限界を超えてやりきりましたが、それが結果的にこの試合に活きたと思います。次のトヨタさんにも全力で挑んで、培った貯金を全部使い果たして戦い切ります。」と、ダイヤモンドシリーズへの抱負を話してくれました。

噛みしめるように振り返る -デンソー

「悔しいです。」と静かに微笑みながら2度繰り返した中森監督が、噛みしめるように好試合を振り返ります。

「初回に先制点を取ったことは大きかったですが、追加点が取れない厳しい展開でした。シャイニングベガさんは、ダラス投手を中心にした素晴らしい守備のチーム。竹中選手のような素晴らしいプレー(追加点を阻んだダイビングキャッチ)が攻撃のリズムを掴んで(逆転の)3点に繋がったのかなと。」と、恩師・永吉監督の負けないチームを賞賛します。女子ソフト JDリーグ| プレーオフ2ndラウンド 豊田自動織機シャイニングベガvsデンソーブライトペガサス 2試合続けて接戦を演じたブライトペガサスの中森菜摘監督が試合を振り返るインタビューに応じる-Journal-ONE撮影

「カーリーで行くと決めていたこの試合。あれだけ競っている試合だったので、(逆転を許した6回に)交代させる気はありませんでした。」と、絶対的なエースを攻略したシャイニングベガ打線が上回っていたと話す中森監督は、「多くのベテラン選手が抜けたことで経験が少ない選手が多いシーズンでした。カーリー投手が左肩を痛めるハプニングもありましたが、毎日を全力でプレーする、全力で過ごすことで成長してきたので、ベストを尽くして出せた結果だと思っています。その中でプレーオフに出て1つ勝てて成長できた。私も監督1年目でしたので、本当に成長させてもらいました。」と、シーズンを振り返りました。女子ソフト JDリーグ| プレーオフ2ndラウンド 豊田自動織機シャイニングベガvsデンソーブライトペガサス 昨シーズンの西地区最多勝でベストナインにも輝いた “絶対的エース” のカーリー・フーバー(Carley HOOVER)投手が昨日の1失点完投勝利に続いて先発登板-Journal-ONE撮影

「選手たちには、”自分がどういう選手になりたいか” “自分がどういうプレーをしたいか” を考え、私やコーチたちとコミュニケーションを取りながら、選手の強みを活かせるようサポートしてきた1年でした。」と、デンソーらしいソフトボールを創り上げてきた中森監督は、試合後の円陣で泣いていた選手たちと更なる成長を誓い合ったと話してくれました。女子ソフト JDリーグ| プレーオフ2ndラウンド 豊田自動織機シャイニングベガvsデンソーブライトペガサス 初回デンソーの4番・剱持 祐衣選手がダラス投手からライト前へ運ぶ先制のタイムリーヒットを放つ-Journal-ONE撮影

「今年、私たちは優勝できませんでしたが、まだまだダイヤモンドシリーズは続きます。観ていてWOWなプレーがたくさんあるソフトボール。これからもソフトボール界を盛り上げていきたいです。」と、デンソーファンはもちろん、ソフトボール全体の発展を思慮深く考えてコメントする中森監督のクールビューティーな姿に、トップアスリートの人間性を改めて学ばせてもらいました。

ダイヤモンドシリーズへ進出するベスト4が出揃い、いよいよ女子ソフトボール世界屈指のトップリーグ・JDリーグはファイナルステージへ進みます!

舞台は埼玉県朝霞市にある朝霞中央公園野球場。11月18日(土)のセミファイナルでは、この日の初戦を延長タイブレークで勝ち抜いたホンダリベルタが、東地区2年連続優勝、昨年のダイヤモンドシリーズ初代女王の “ビックカメラ高崎ビークイーン” と。続く2試合目はこのレポートで紹介した “豊田自動織機シャイニングベガ” が、西地区2年連続優勝の “トヨタレッドテリアーズ” と対戦! ここで勝ち残った最後の2チームが、翌11月19日(日)にJDリーグ2シーズン目の女王の座を手に入れることになります。

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