井上:かわいいガラス細工の小物を売っているお店もありますよ! こっちは、お味噌とお醤油を作っているお店 “大のや” さんもあります。試飲のお味噌汁をいただきながら、昔のお店を再現した店内を眺めていると、本当に江戸時代に来たような感覚になりますね。
伊藤:井上さん、こちらは綺麗なお花の絵で彩られた和ろうそく屋さんがあります! “藤田鉄工工芸店” さんですね。鉄工というお店の名前どおり、鉄や銅などで作られたろうそく立て(燭台)がたくさん売っています! 手で傾けたり壁に掛けたりしてもろうそくが倒れることのない不思議なろうそく立ては、デザインも芸術作品のようです。
井上:カラフルな花絵ろうそくは、一本一本丁寧に手書きされたもの。「染料の開発から調合、塗りまで自分で研究して描いているのですよ。1日何本描くかは決めていませんが、毎日お店の在庫を見ながら足りなくなったら描いています。」と、オリジナル花絵ろうそくのひみつを教えてくれた女将さんたちと記念撮影! 気軽にお話しできる雰囲気の良さも “古い町並” の魅力ですね。
伊藤:江戸時代のファストフード、小さなお店で “みたらし団子” を買ってベンチに座りながら紅葉を楽しむのも素敵な体験です。高山はお醤油をつけて焼くのが特徴で、香ばしいお醤油の風味が口いっぱいに広がります。
井上:古い町並沿いには、何軒ものカフェがあってそれぞれ個性あるメニューが軒先で紹介されています。どの店に入ろうか迷ってしまいますが、今回は “飛騨高山茶寮 三葉” さんに入りました。抹茶をふんだんに使ったケーキや、ほうじ茶味のポップコーンを絡めた抹茶アイスなど、古民家でゆっくりとした時間を過ごすこともできました。
本陣平野屋花兆庵で至福の一泊
井上:そろそろ日も暮れてきましたので、本陣平野屋花兆庵さんにチェックインしたいと思います! 今回は、特別にスイートルームをご紹介します! 凄い楽しみ!!
伊藤:本陣平野屋花兆庵さんには、7室のスイートルームがあって、その全てが異なるテーマで作られているんですって! ということは・・・ 全部で7回泊まらないと、その全ての良さをお伝えすることはできませんよ!
井上:伊藤さん、それは流石に無理なので今回は “碧の間” をご紹介しましょう。碧と白を基調とした内装は、ソファやベッド、タイル、ステンドグラスと言った細部にまでこだわっています。ロビーでも目にした匠の技が光る “飛騨家具” が使われているので、洋風なデザインに和がしっかりと重なり合っていて、高級旅館と高級ホテルが融合した素敵な空間でゆったりとくつろげますね。
伊藤:お部屋のお風呂も一度に2人は入ることのできる浴槽があったり、お年寄りにも優しいバリアフリー設計になっているのも嬉しいですね。こんな生活したいよぉ(笑)。
井上:お部屋のお風呂も良いですが、やはり温泉は大浴場です。本陣平野屋花兆庵さんには本館1階にある内風呂 “石橋の湯”、別館最上階からの景色を見ながら入る “きららの湯”、そして離れの古民家の中にある白壁に囲まれた大浴場 “りらっくす蔵” と3種類のお風呂が楽しめるんですよ! 1日で全ての大浴場を堪能させていただきました。
伊藤:お風呂にも入って、いよいよお待ちかねの夕食です! 素敵な和風レストランのような2階のお食事処の雰囲気も最高ですね。地元で採れた旬のお野菜や川魚、そして富山湾から直送されたお魚に飛騨牛。どれもここ高山ならではの食材を使った美味しそうなお料理ばかりです。
岐阜県の山の中なのに富山湾の海の幸とは?実は、昔から高山本線は朝獲れたお魚を売りに、行商の方が高山を訪れていた歴史があるんですって。ですから、高山には多くのお寿司屋さんがあって、高山の方たちは昔から富山湾の美味しいお魚を食べる習慣があったのですね。
井上:ひと手間にこだわった一品一品のお料理は、目にも美味しいものばかり。それに、食器もお料理を更に引き立たせる素敵なものばかりです。乾杯の葡萄酒を注ぐとハート型に見えるお猪口もとっても素敵です。
伊藤:鉄板で焼く飛騨牛も絶品です! お刺身もプリプリした歯応えが堪りませんね。一口食べる度に感動の声が出てしまいます。季節毎にメニューを開発して、皆さんで食材や味わい方を勉強してからサーブしてくれるのです。ですから、このお料理はどういった食材で、どういった工夫を凝らしていて、どういった味が楽しめるのかを聞けばなんでも答えてくれるので、帰ってチームメイトに自慢するポイントもたくさん教えていただきました(笑)。
井上:朝食は和食と洋食から選べる嬉しいサービス。女将の栄里子さん直筆のかわいいイラストで、この日のメニューを知らせてくれます。洋食は、飛騨旨豚(ひだうまぶた)のソーセージや飛騨のお野菜を使った温かいマリネやだし巻きなど、和のテイストを忍ばせた素敵なお食事でした。料理長自家調整のトマトジュースも美味しかったです。