オフェンスは4回の攻撃権(シリーズ)で10ヤード進む “DOWN(ダウン)制”で、その4回のうちに10ヤード以上進むと、新たに4回の攻撃権が与えらます。オフェンスはダウンを繰り返しながら相手のエンドゾーンを目指し、エンドゾーンを越えるとTD(タッチダウン:6点)、エンドゾーンの奥にある幅6.16ヤードのゴールポストの間にボールを蹴り込むFG(フィールドゴール:3点)を狙います。一方、ディフェンスは4回の攻撃のうちにボールを10ヤード以上進めさせなければ、その場所から攻撃権を奪うことができるのです。
フィールド上にいる選手たちは交代が自由。オフェンス側の多彩なフォーメーションとそれに対応するディフェンス側の選手が必要なため、チームは最大65名の選手登録をしています。ポジションごとに必要なスキルに合った、大柄で屈強な選手、小柄で俊敏な選手、長身の選手など様々な選手たちが一体となって勝利に向かう。これがアメリカンフットボール特有の魅力ではないでしょうか。
アメフトやラグビーの試合中、場内のスピーカーを通してこういった試合の流れを放送してくれますので、これだけ知っていれば試合展開も分かり、観戦がより楽しくなること間違いなしです!
フロンティアーズの攻守が光る -第1Q
4つのタームの1回目、第1Q(クォーター)が始まりました。
フロンティアーズのK(キッカー)がインパルス陣内に向かって大きくボールを蹴り込み、そのボールをキャッチしたインパルスの選手が、膝から上を地面に付けられた地点から最初の攻撃から始まります。
幸先良くファーストダウンで10ヤード以上進んでシリーズを獲得したインパルスでしたが、続くターンではフロンティアーズの鋭いディフェンスに阻まれ、シリーズ更新ならず。攻撃権がフロンティアーズに移ります。
自陣29ヤードから攻撃に転じたフロンティアーズは、昨年ライスボウルMVPを獲得したRB(ランニングバック)のトラショーン・ニクソン(Trashaun Nixon)選手がファーストダウンで1回目のシリーズを獲得すると、続くシリーズでもファーストダウンからWR(ワイドレシーバー)の木村 和樹選手がスクリーンパスで敵陣45ヤードまで進みます。
3rdシリーズまで攻撃を続けるフロンティアーズは、TE(タイトエンド)の倉野 裕貴選手、WRのサマジー・グラント(Samajie Grant)選手、松井 理己選手とサードダウンでまたもシリーズを更新し、敵陣25ヤードまで進んできました!
さらに4thシリーズでもニクソン選手のラン、WR柴田 源太選手、グラント選手のパスキャッチと着実にシリーズを更新し、遂にエンドゾーンから20ヤード以内となる ”レッドゾーン・オフェンス” に入ります。4回のシリーズでフィールドの半分以上を進むフォロンティアーズの攻撃に、フロンティアーズ応援席からはタッチダウンを期待する歓声が上がります。
敵陣15ヤードでのファーストダウンに入るフロンティアーズでしたが、プレー開始が遅れて “ディレイドオブゲーム” の反則。敵陣20ヤードまで戻されて試合が再開されました。何としても守り切りたいインパルス守備陣にサードダウンまで攻めあぐねたフロンティアーズは、ミドルレンジのパスで一気にゲインを図りますが、これを阻まれて万事休すかと思われました。
しかし、このプレーで今度はインパルスに反則。パスインターフェアー(パスが投げられた後で相手に接触する)で、一気に敵陣5ヤードからのフロンティアーズ・ファーストダウン となりました。これをニクソン選手が持ち込んでタッチダウン! 遂にフロンティアーズが6-0と先制に成功しました。続くK・納所 幸司選手のキック(Point After Touchdown)も成功で7-0。
すぐに反撃したいインパルスは、自陣25ヤードから反撃でQB(クォーターバック)の荒木 優也選手のショットガンパスが成功! 続くシリーズも。RBミッチェル ビクタージャモ―選手のラン、TEダックス・レイモンド(Dax Raymond)選手へのパスで更新。
3rdシリーズもWR木戸 崇斗選手、桑田 理介選手へのパスが通って一気にレッドゾーン・オフェンスを受けてラン!今度はインパルスがレッドゾーン・オフェンスに入りました。同点へのタッチダウンを願うインパルス応援団の歓声が高まる中、4thシリーズでフォロンティアーズがQBサック! こぼれ球をLB(ラインバッカー)の山岸 明生選手が抑えてターンオーバーに成功! インパルスは絶好のチャンスを逸します。
その後は両チームのディフェンスが光り、決定的なチャンスなく第1Qを終了しました。
インパスルがビックプレーで勢い -第2Q
陣地を入れ替えての第2Q、自陣6ヤードからのフロンティアーズの攻撃で試合が始まると、いきなりのビックプレーが飛び出しました!