いよいよパリパラ“悲願の金メダル”へ
自国開催の東京2020から間もなく丸3年となる7月1日。車いすラグビーのパリ・パラリンピック代表内定選手12人が発表されました。
思い返せば、1年前の2023年6月29日から7月2日に東京で開催された “アジア・オセアニア チャンピオンシップ” で、パリ・パラリンピックの出場枠「1」を優勝で勝ち取った日本代表。
そこから1年、Journal-ONE編集部に車いすラグビーの楽しさを教えてくれたクラブチーム “AXE” の代表・岸 光太郎選手がヘッドコーチに就任。その後、“岸ジャパン” は幾多の海外遠征を経て戦術やチームワークの研鑽に励んできました。
それと並行して、国内のクラブチームでも、日本代表入りをかけて多くの有能な選手たちが日本選手権大会で躍動!素晴らしいパフォーマンスで、観客は勿論、代表入りへのアピールを重ねてきました。
リオデジャネイロ大会、東京2020と2大会連続で銅メダルを獲得している日本代表の目標は、“悲願の金メダル” 獲得。世界屈指の選手たちを輩出している国内クラブチームの一つ、九州で唯一、福岡県で活動する “Fukuoka DANDELION” を独占取材。
日本代表選手はもちろん、代表選手と互角にプレーするチームメイト、チームを支える人にも焦点を当ててご紹介したいと思います。
福岡が誇る新たな都市空間に集まる
山陽新幹線の博多駅から鹿児島本線に乗り換えて10分弱、到着したのは西日本鉄道の駅も併設している千早駅。そこからバスで20分、整然と整備された道路の両サイドには高層マンションや、公園、そして何棟も並んだ総合病院が見えてきました。
バス停を降りると、目の前には “医療法人相生会 福岡みらい病院” のサインを掲げた近未来的な病院が。この福岡みらい病院が所有する高度リハビリテーション施設にある体育館でFukuoka DANDELIONは練習を行っているのです。
内科、外科はもちろん、リウマチ科、緩和ケア内科、機能神経外科など珍しい診療科を持つ福岡みらい病院は、2015年にウォータフロントの福岡アイランドシティへ移転したとのこと。
福岡市の東部(東区)の人工島に位置する新都心・福岡アイランドシティは、2009年の全体開発完了から、住宅、商業施設、公園などが整備され、15,000人以上が暮らす新たな都市空間を形成しているのです。
福岡アイランドシティをはじめとする人々の健康を支える一方、チームの練習場として病院の体育館を提供、またスタッフにはこの病院の理学療法士がメディカルサポートメンバーとして参加し、選手の練習や遠征に帯同しています。
ハード、ソフト両面から支える人のサポートを受け、昨年3位に輝いた日本選手権大会の “さらに上” を目指し、Fukuoka DANDELIONの皆さんはどういった活動をしているのでしょうか!
これまでのDANDELION これからのDANDELION
2014年3月に設立され、福岡市を中心に活動している車いすラグビーチーム “Fukuoka DANDELION”。前季の日本選手権大会では、類い希なスタミナと終始止まない声出しで見事に4位の座を獲得。しかし、ここまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。