「オフでいい顔する選手たちが、グランド内でももっとリラックスしてプレーするほうが良いパフォーマンスにもつながる。僕たちも人間だから、自分の最高のパフォーマンスを発揮するためにもいかにリラックスするかが大事です。」と、まだまだチームの真の力が出ていない現状を教えてくれました。
「代表に選ばれたことを本当に嬉しく光栄に思う。皆さんの期待とプレッシャーを楽しみにプレーしたい。」と話すのは、キャプテンに就任した姫野選手です。自らのリーダーシップについては、「僕のラグビーに対する情熱、愛情が日本代表に必要とされているのだと思った。覚悟を持って臨んでいきたい。」と、しっかりと前を向いて力を込めつつ、「これから生きるか死ぬかの(ワールドカップ)デスゾーンに入っていく。幸いにも強化試合が1試合残っているので、自分たちのパフォーマンスをしっかり出して、本番に臨みたい。」と、最後の仕上げに向けた決意も話してくれました。
リーチ選手から、キャプテン姫野の高評価を聞き、一気に表情が緩んだ姫野選手は、「キャプテンのリーチにあこがれていた。そのリーチから “いいキャップ” といってもらって一選手として嬉しい(笑)。」と、子どものような笑顔を見せてくれた一方、「一緒に汗を流し、涙を流し、共に時間を家族として過ごしてきた。メンバーに選ばれなかった選手の想いも背負い、自分の夢を叶える場所であるワールドカップに臨む。そこで優勝して、日本にラグビーが必要だと皆さんに思ってもらうよう活躍したい。」と、様々な思いを背負い戦う決意を再び引き締まった表情に変えて話す姫野キャプテンでした。
「チーム内でのメンバー発表の時間は、4年で一番タフだった。」と振り返るのは、坂手選手です。フィジー戦が終わってから直ぐに発表があったことを明かした坂手選手は、「選ばれた選手と選ばれなかった選手が一緒に過ごした時間を経て、自分を含めた全ての選手が目指す舞台であるワールドカップに臨む。今、現役でプレーしている世代、それより下の世代にとって心に残るようなプレーをしたい。」と、ワールドカップの舞台に登れない全ての選手の想いを背負ってプレーすることを誓いました。
「ラグビーはメンタルスポーツ。(これまでの準備の過程で)いいことも悪いこともあったが、練習でしっかりとチャレンジして自信をつけて本番に臨みたい。」と、まだまだ状態上がる日本代表への期待を促してくれました。
800人のファンの前での決意
新宿・ヒルトン東京での会見を終えた午後、東京駅を “借景” にした特設ステージが組まれた丸の内行幸通りには、日本代表 “桜のジャージー” に身を包んだ多くのラグビーファンが集まりました。その数何と881名!日本ラグビーフットボール協会が企画した「ラグビー日本代表BRAVE壮行会2023 #選手もファンもひとつになって世界へ」に出演する日本代表全選手とヘッドコーチが、ラグビーワールドカップ フランス大会に向けて決意表明の瞬間を待っているファンです。
選手到着が遅れる中、応援サポーターとして壇上に上がった元ラグビー日本代表の五郎丸 歩さん、廣瀬 俊朗さんらが話しを繋ぎます。
「本当に凄い盛り上がりですよね!」と、多くのファンが集まる会場を見て話す廣瀬さんは、「(2015年大会前は)メディアもファンもこんなにたくさん居なくて、出発するときの羽田空港もひっそりとでしたよね。」と話せば、五郎丸さんも「飛行機降りるとき初めてスーツに着替えましたよね。それまでジャージーで(笑)。」と当時を懐かしそうに振り返ります。
2015年に日本代表が南アフリカ代表を破った “ブライトンの奇跡” ! そこからファンが増えてきたことについても、五郎丸さんが「国立が埋まるんですからね。6万5千人ですよ。」と話せば、廣瀬さんも「僕らが秩父宮でやっていた時は、7千人くらいの観客数でした。いつも応援してくださっている方がいて。みんなで頑張って少しずつファンのみなさんも増えていって。今このような景色ができたのですよね。」とラグビーファンが増えたこの様子に感激しています。
いよいよ日本代表の黒いチームバスが乗り付けるという演出で、ひとりひとり紹介されてステージに上がる選手たちにファンの歓声とボルテージはマックスに達します!
皇居まで伸びる行幸通りの真っ直ぐな歩道いっぱいを埋め尽くした “桜のジャージー” 。丸の内が日本代表一色になった光景を嬉しそうに眺める選手たちを代表し、姫野キャプテンが「我々は歴史を変える準備はできています。歴史を変える自信があります。2019年よりもたくさんの感動や勇気を感じてもらえることを約束します!ともに戦いましょう」と、熱い決意表明を行い大きな拍手を浴びていました。
追加招集は4人!翌朝にイタリアに発った日本代表
残る3人の代表選手が発表されたのは、3日後の8月18日。