Q:FBの山中 亮平が漏れたが、追加選考でも選ばれることは無い?
「山中は素晴らしい選手。しかし、FB以外のポジションをこなしていない。10番(SO)をリーグワンでも実践してくれていれば… FBは松島をレギュラーとして確定していて、マシレワ、レメキといった選手がカバーできるため選考しなかった。同じFBの小倉がメンバー入りしたが、彼はSOとしてもプレーできるため選んだ。」
今回の選考で注目される、ケガによる選手選考の遅れと、FB 山中選手の落選についての経緯と共に、国内でのテストマッチにおける “勝ち負け” だけでは分からない日本代表の現在の調子についても丁寧に説明するジェイミーHC。最後は、机上に置かれていたラグビーワールドカップ フランス大会のオフィシャルボールを持ち、記念撮影で笑顔を見せてくれました。
第2部でも選手たちが丁寧な対応
緊張感溢れる日本代表メンバーの発表会見に続いては、日本代表に選ばれた4選手が壇上に登場!それぞれが、引き締まった表情と時に見せる優しい笑顔で、日本国中の皆さんが知りたい “本当の気持ち” を丁寧に話してくれました。会場姿を見せたのは、キャプテンに就任した姫野選手、副キャプテンを担う流選手、リーチ選手、坂手選手の4選手です。
「選ばれなかった選手たちの想いを引き継いで、日本のために全力で戦いたい。」と、最初に話したのは流選手です。チームリーダーとしての意気込みを聞かれると、「基本的には姫野がやることになりますが、(姫野が)頼りないのでサポートしていきます。自分なりのリーダーシップで(笑)。」と、会場の笑いを誘った流選手のコメントに、姫野選手を始めとする3選手の笑顔。
一方で、報道陣に話している流選手の今大会が日本代表活動の最後となる心情については、「確かに(日本代表でのプレーは)最後と決めていますが、自分自身のことは関係ない。国を代表して、勝てると思ってやっている今大会で結果を出すことしか考えていない。」と、一段と引き締まった顔で決意を話してくれました。
レッドカードが2枚出た国内でのテストマッチを踏まえ、チームリーダーとレフリーとの試合中のコミュニケーションについての対応を聞かれた流選手。「レフリーとキャプテンの関係性はとても重要だと認識している。決して英語が堪能なわけではないが、通訳さんにも聞きながら残り1週間で準備していく。」と、積極的にコミュニケーションを取っていくための準備にも余念が無いよう。
「前回のワールドカップでは、当時27歳だった僕の他にベテラン選手と積極的にコミュニケーションを取る選手がいなかった。でも今回は、福井、斎藤、承信、長田など、先輩にモノをいう若手が増えて、チームが活性化しているなと思っている。長田は、部屋でゲームをやっていて負けると負け惜しみの言い訳をしてきますしね(笑)。」と、練習や試合だけでなくプライベートな時間でも、ベテランと若手のコミュニケーションが円滑である今回のチームを紹介してくれた流選手。
「レッドカードが出るのは選手が未熟だからで、レフリーが悪いということは全くない。かといって、15人がギリギリのところでプレーしている中で消極的になってはいけない。スマートに行く部分と、激しく部分はバランスを持って。ミスはしてはいけないが、恐れてはいけないということです。練習でどんどんスキルを駆使してチャレンジして、その中でミスがでないようにすることが大事ですが、こういった(ゲームのような)オフフィールドでいろいろな話をすることで、みんなの自信が高まればと思っているので。僕はオフの部分をフォーカスしたい。」と、チームの良い雰囲気が実際の試合に効果を発揮するという実例も併せて説明してくれました。
「ケガをして、自分のプレーができなくなって、手術をした後も苦しくて引退も考える程の地獄まで落ちた。それを考えると、今回自分が選ばれたのは奇跡。」と、自らか3回目のラグビーワールドカップ日本代表に選ばれた感想を聞かれたリーチ選手が話します。
「レッドカードを受けた後、試合に出られない中でもメンバー外の選手と話をしたり、技術面の部分を見直し続けてきた。レッドを受けた瞬間は頭が真っ白になった。こういった経験を活かし、ダブルタックルでは高いところにタックルに行くケースがあるが、もう絶対にローしかタックルしないように取り組んだ。」と、後半に出場できない期間も成長し続けてきたことを話すリーチ選手。「自分がプレーした過去2回のスコッドと比べ、今回のメンバーは経験人数が多いし、体のサイズも大きく一番優勝の可能性がある。優勝を目指すのは当然だ。」と、今回のメンバーの実力を評すると共に、「チームの良いバランスに持っていくには、カラオケ、お酒、お笑い、ハードワークの4つの要素が必要。」と、他の選手が思わず笑ってしまうコメントを披露。