アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子48Kg級決勝 東海大学の近藤 美月が先輩の吉岡洸を下し優勝-Journal-ONE撮影
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そこで、先ず私たちが注目したのは子どもの頃に講道館で柔道を学んだ選手たちです。57Kg級の江口 凛選手(三段、コマツ)は、”朝稽古(初心者体験コース)” でJournal-ONE編集部を指導していただいた有川 勇貴先生(六段)の教え子。講道館大阪でその才能を開花した江口選手が得意の寝技を披露し、どこまで勝ち進めるのか注目の一戦です。柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、初心者指導をする有川勇貴先生は六段の紅白帯を締める(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

観覧席の通路で講道館カレンダーを売っていた有川先生も、その役割を中断して教え子の様子を気にする中で試合が始まりました。投げ、崩しから寝技に持ち込みたい江口選手に対し、必死で守る武田 優香選手(三段・龍谷大学)は4分間の試合終盤に消極的な姿勢の指導で2つ目の指導を受けてしまいます。講道館杯全日本柔道体重別選手権大会| 会場の観客席通路でカレンダーを販売する講道館の有川勇貴6段(右)をはじめとする諸先生方-Journal-ONE撮影

江口選手に指導1つ、武田選手に指導2つで突入した延長ゴールデンスコア。今度は武田選手に攻め込まれた江口選手は、立て続けに消極的な指導を2つ受けて惜しくも2回戦敗退となりました。

試合後、「5年連続で初戦敗退と、この大会が鬼門なのです。」と教えてくれた有川先生。「ジュニア時代から実力は申し分ないのですが、どうもこの大会は上手くいかないのです。今でも試合の動画を送ってくれるのでアドバイスはしています。来年こそは1つ勝つことで壁を打ち破って欲しいですね。」と、江口選手を激励していました。

次に注目したのは、講道館少年部出身の78Kg 超級髙橋 瑠璃選手(四段・SBC湘南美容クリニック)です。講道館杯を3度制した髙橋 宏明さん(七段)を父に持つ髙橋選手は、父娘での講道館杯制覇を目指し決勝まで勝ち進みます!講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子78Kg超級 優勝した髙橋瑠璃(SBC湘南美容クリニック)と児玉ひかる(SBC湘南美容クリニック)の準決勝での組み合い-Journal-ONE撮影

一本勝ちで初戦を飾った髙橋選手でしたが、3回戦、準決勝と延長戦にもつれ込む接戦となり、スタミナが心配されます。瀬川 麻優選手(五段・ALSOK)との一戦となった決勝も10分を超える熱戦となりました。講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子78Kg超級決勝 優勝した髙橋瑠璃(SBC湘南美容クリニック)と瀬川麻優(ALSOK)の投げの打ち合い-Journal-ONE撮影

10分27秒、双方に消極的な指導が出ますが、既に2つの指導を受けていた瀬川選手が反則負けとなりました。準決勝と決勝をともに10分を超える激闘を制した髙橋選手は試合後、「一度も勝ったことが無かった相手に勝てて嬉しいです。海外に派遣していただける機会をいただいたので、一生懸命練習して一つ一つ目の前の試合を勝っていきたいです。」と、流れ出る汗も拭わず嬉しそうな笑顔で話してくれました。講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子78Kg超級 優勝した髙橋瑠璃(SBC湘南美容クリニック)は笑顔で喜びを語る-Journal-ONE撮影

同じ階級で東京2020金メダリストの素根 輝選手(五段・パーク24)が欠場したため、12月に開催される “グランドスラム東京 2023“ への出場機会も巡ってきた髙橋選手のますますの活躍に期待したいですね。講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子78Kg超級 優勝した髙橋瑠璃(SBC湘南美容クリニック)と準優勝の瀬川麻優(ALSOK)、3位の児玉ひかる(SBC湘南美容クリニック)、橋本朱未(吉川工業)の表彰式-Journal-ONE撮影

オーラ漂う選手にも注目

7つの階級でエントリーしている選手の内訳は、48Kg級25人、52Kg級36人、57Kg級36人、63Kg級33人、70Kg級36人、78Kg級 26人、78Kg超級27人、計219人で224試合が行われたこの日。骨折か靱帯を痛めたのか、親指を噛んで痛さに堪えながら車いすで退場する選手などもいました。

その中で、素人が見ても「持っているオーラが違うなぁ」と注目してしまう選手が何人かいます。そのひとりが78Kg級の泉 真生選手(四段、コマツ)でした。講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子78Kg級で準優勝の泉真生(小松)のオーラは別格-Journal-ONE撮影

78Kg級になると、スピードにパワーが加わりより迫力が増してくるのですが、登場する度にひときわ大きな声援を受け、試合前に何度もジャンプをして気合を入れるルーティンから何か特別な雰囲気を感じる泉選手。それもそのはず、今年6月にカザフスタンで行われた “グランドスラム アスタナ” で金メダルを獲得している名選手なのです!講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子78Kg級準決勝 泉真生(小松)の安定した攻めに体勢を崩される池田紅(東海大)-Journal-ONE撮影

2回戦では宇田川 幸選手(三段、センコー)を大腰の技ありで退けると、落ち着いた試合運びで順当に決勝まで勝ち進んだ泉選手でしたが、杉村 美寿希選手(三段・東海大)との決勝戦では、杉村選手の果敢な攻撃にリズムを崩されてしまいます。ゴールデンスコアに入り、投げに出た泉選手を内股透かしで技ありを取った杉村選手がうれし泣きの優勝。敗れた泉選手はまさかの展開に両手を膝につけガックリ。悔しい敗戦となりました。講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子78Kg級決勝 杉村美寿樹(東海大)が泉真生(小松)を破って初優勝-Journal-ONE撮影

昨年は学生体重別、優勝大会、体重別団体と学生3冠となったものの、今年は苦しいシーズンとなっていた杉村選手。「この1年なかなか勝てず、手足の長い選手にどうやって勝つかを考え続けて練習に励んできました。」と、インタビューでその成果が表れた決勝戦を振り返っていました。講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子78Kg級決勝 杉村美寿樹(東海大)が泉真生(小松)を破って初優勝-Journal-ONE撮影

試合場は1つに! 注目度高まる決勝戦

陽が傾きかけ、いよいよ残すは各階級の決勝戦です。 5つの試合場で行われていた試合も中央の試合場に絞られ、会場の至る所にいたカメラマンたちが一斉に集まりカメラを構えます。NHKのテレビ中継も始まり、俄然注目される場面がやって来ました。

この緊張感高まる雰囲気の中で、最初に行われたのは48Kg級決勝。東海大学の先輩後輩同士の対決となりました。先輩の3年生・吉岡 光選手(二段)と後輩の1年生・近藤 美月選手(二段)は、互いを知り尽くした相手。双方の得意の型にさせない攻防が続くと、「技のかけ終わりを狙え!」と指示が出ます。しかし、それでもなかなか技を掛けるチャンスに至らず膠着した展開となりました。講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|女子48Kg級決勝 東海大学の先輩後輩同士の対決で3年・吉岡 光選手と1年・近藤 美月選手投げを打ち合う-Journal-ONE撮影

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