[ラグビー] W杯夢の対決! ⁻パナソニック vs トヨタ

しかし前半25分、センターライン中央付近でペナルティで得たヴェルブリッツは、ボーデン選手が長い距離をものともしない綺麗なPG（ペナルティゴール）を決め、すかさず点差を15-5と広げると、更に前半27分には、自陣10mラインからCTBローレンス選手の突破から、日本代表のCTBシオサイア・フィフィタ（Siosaia Fifita）選手、WTB高橋選手と繋ぎ、最後に敵陣10m付近までフォローに入っていたSHのアーロン選手がそのまま持ち込んでトライ! 20-5と突き放します。

日本代表キャプテン、No8の姫野和樹選手の突破を、これまた日本代表、“笑わない男” 稲垣啓太選手がマンツーマンで止めるプレーに、会場からは大きな拍手が起こります!

ワイルドナイツ陣内での激しいボールの奪い合いを、日本代表SOの松田力也選手が得意のハイパントで陣地を中央まで戻しますが、これを捕った “オールブラックス” FBのボーデン選手が、ワンタッチでツイドラキ選手にパス。サイドラインいっぱい、40m程を独走したツイドラキ選手が前半でハットトリックトライを達成! ボーデン選手のGも決まって27∸5と大きく差を広げます。

ここで終わらないのが王者・ワイルドナイツです。ホーンが鳴ったラストワンプレーのフェーズで反則を得ると、松田選手がラグビーW杯2023を彷彿させるPGをしっかり成功。27-8と、3トライ3ゴール差まで詰めて前半を終えました。

モメンタムの奪い合いを制したのは？ -後半

前半同様、中央付近での攻防が続く後半。ヴェルブリッツがモメンタムを維持し続けるのか？王者・ワイルドナイツが奪い返すのか？

ヴェルブリッツボールのスクラムに、ワイルドナイツファンの手拍子が後押しするとスクラムのプレッシャーに堪らずヴェルブリッツが反則。敵陣5mランアウトで日本代表のHO（フッカー）坂手淳史選手に代わって登場したのは、今シーズン限りの現役引退を表明している日本代表のレジェンド堀江翔太選手! このラインアウトをしっかりとったワイルドナイツは、№8日本代表でも活躍したジャック・コーネルセン（Jack Cornelsen）選手がトライを決めて反撃開始。松田選手もしっかりGを決めて27-15と迫ります。

後半10分、LO（ロック）トム・ロビンソン（Tom Robinson）選手を始めとする大きくスピードのある選手を使って突破を試みるヴェルブリッツでしたが、ワイルドナイツはひとりひとりがしっかりとタックルをして相手の突進を許しません。するとワイルドナイツは、フィフィタ選手へのパスが乱れてこぼれたボールを長田選手がキックしてボールと共にに爆走! 最後はそのままボールを抱えて捕ってトライ! 松田選手のＧも決まって27-20と．ついにワントライワンゴールで逆転できる得点差まで縮めてきました。

完全にモメンタムを得たワイルドナイツは、ハーフライン付近からのラインアウトでスクラムボールを獲得すると、ラグビーW杯2019で優勝した南アフリカ代表 “スプリングボクス” のメンバー、CTBダミアン・デアレンデ（Damian de Allende）選手の中央突破や、ラグビーW杯2023のオーストラリア代表 “ワラビーズ” の黒豹・WTBマリカ・コロインベテ（Marika Koroibete）選手のアジリティを活かした突破でヴェルブリッツ陣内にゲインを続けます。しかし、ヴェルブリッツの集中したタックルにゴールラインを割ることができません。

ワイルドナイツの怒涛の攻めをヴェルブリッツが懸命に守る。一進一退のワールドクラスの攻防に会場の盛り上がりは最高潮に達します。

しかし後半24分、自陣20mからキックボールを受けたコロインベテ選手が突っ込みディフェンスのスキを作ると、LOのリアム・ミッチェル（Liam Mitchell）選手が飛び出し、最後はSH小山大輝選手がフォロー! ガッツポーズをしながらのトライです! 松田選手のＧも決まってとうとう27∸29と試合をひっくり返してスタジアムのボルテージを爆上げしました!

更に後半37分、スローフォワードの反則から自陣10mでワイルナイツのスクラムを受けるヴェルブリッツは絶体絶命のピンチ。しかし、このスクラム戦に勝ったのはヴェルブリッツでした。ワイルドナイツへの反則の笛が鳴ると、キャプテン姫野選手が大きな雄叫びを上げてガッツポーズ! チームを再び鼓舞します。