アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn

その時代の概念で作られた法律ですので、「プロスポーツは支援しない」と書いてある。

プロ野球、相撲は「スポーツ」では無く、「興行」ということなんですね。

また、障がい者スポーツのことは一切考えられていないですし、女性のスポーツも発想すら無かった。スポーツビジネスについても記載が無いんです。

世界は、これら全てがスポーツ振興の下で実施されています。

故に、徐々に日本のスポーツが衰退し始め、結果的にトリノで荒川静香さん一人しか金メダルが取れなかったという訳です。

今までは、企業が宣伝のためにお金を出してくれていた。また、選手本人、コーチ、指導者が身銭を切ってやって来た。それで結果を何とか出してきたのですが、企業スポーツが停滞し始めた1990 年代以降、300 もの企業スポーツチームが休部・廃部によって消滅したんです。

景気の悪化が一番の原因でしたが、行政の問題も浮上したんです。やはり、国や行政が責任を持って支援するシステムを作らないといけないという結論になったんですね。

地域貢献や健康増進、集団行動の訓練など、スポーツの持つ力は大きい。地域を活性化して国際貢献の役割も果たしている。故に、スポーツの振興は、国の政策として重要なんです。

と言うことで、「スポーツ基本法」を作り、その後にそれを執行する組織が必要となるため「スポーツ庁」の創設を考えた。

しかし、当時は行政改革の時代でしたので、省庁の新設なんて全くだめという風潮でした。

それで、国や行政が支援する確固たる理由が必要となり、東京オリンピック・パラリンピックの招致活動に着目したのです。オリンピックはスポーツ振興のきっかけとなる重要なピースだったのです。

2013年9月にブエノスアイレスで開催された国際オリンピック委員会(IOC)の総会。

2020年夏のオリンピック開催を決めるプレゼンテーション前に安倍首相と、オリンピックに勝つにはスポーツ庁が必要だよね。選手強化を頑張らないとね。ということで、7~8月の間この準備に追われていましたね。

東京2020レガシーを引き継いで

-国としての法整備、執行機関の創設があり、選手の強化体制が整備された。コロナ禍で国際大会を開催するという経験も含め、多くのレガシーが出来ました。-

コロナ禍の中で大過なく東京2020を開催し、それが次の中国の冬季五輪開催に繋がり、様々な大会も開催されるようになりました。

でも、東京2020は無観客。日本の中で大きく盛り上がるまでには至らなかった。

ですので、盛り上がりのレガシーを作るのに少し苦労しています。

もし、東京2020が普通に開催されていたら、皆さんの関心ももっと高かっただろうし、そうすれば「またやろうよ」と言うことになるかもしれない。オリンピックで少しは利益が出たかもしれない。

韓国はソウルオリンピック(1988年)の利益で、トレーニングセンターを作ってスポーツ振興をやっていた。

東京2020も東京都にお返しして残った剰余金で、スポーツ振興のための施設整備に当たられたのですが・・・。全く剰余金なんか無いので、そういう意味でオリンピックの後の盛り上がりを作るのに苦労しています。

-それでも、レガシーの一つである「選手の強化」についての予算は現状を維持できた。-

東京2020開催前、山下会長(日本オリンピック委員会会長)に、金メダルを30個取ってくれと言いました。(笑)

この数字には根拠があって、ロンドンオリンピックでイギリスは金メダル29個なんですね。

日本の5割強の人口であるイギリスが29個の金メダルなのですから、日本は50個、せいぜい40個は取れる計算なんです。

科学的なトレーニングでかなり合理的な選手強化が出来るようになりましたので、こちらの数値からも精緻なメダル獲得予想が出来るようになりました。大会前の予想では少なくともオリンピックで20~22個、パラリンピックでも15個取れるだろうと言っていましたので。

これも「スポーツ基本法」「スポーツ庁」があって出来ることなんです。

-その中で、日本スポーツ政策推進機構(NSPC)が果たす役割として、何が重要だとお考えですか。-

企業がオリンピック・パラリンピックに参加するのは、企業の社会的責任は勿論ですが、企業の一体感醸成に寄与していることもあると思います。

東京2020では、本当に多くの企業が選手を支援してくれて、58個のメダル、多くの入賞者が様々な企業から出たというのは素晴らしいことです。

スポーツ庁には、世界陸上、アジア大会、札幌招致と足を止めず、スポーツが持つ力を理解してくれた機運を逃すなと言っています。太平洋諸国14の国と地域へのスポーツ支援も継続するなど、外交的側面も続けていくことが必要ですしね。

バリアフリーについても、選手だけで無く市民も使えるものとして整備されました。スポーツに取り組むことも競争ばかりでなく、健康のため健康社会のために歩こうとか。

TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn