スポーツと観光の両面で地域を元気にする「四国を応援プロジェクト!」。女子ソフトボールの国内トップリーグ(以下、JDリーグ)に所属している、愛媛県松山市の “伊予銀行ヴェールズ(以下、ヴェールズ)” と、四国旅客鉄道(以下、JR四国)がタッグを組んだ、地域活性化の新しい取り組みを紹介します。
愛媛県編・第1章(前編)に続き、ヴェールズのエース・庄司 奈々選手と、攻守の要・辻井 美波選手が初挑戦した、女子旅レポートの続きをご覧下さい。
観光列車 “伊予灘ものがたり” に感動!
辻井:うわぁ!豪華な列車ですね。伊予灘ものがたりに乗ったことのある職場の人から話は聞いていたのですが、想像していた以上に列車が豪華です。
庄司:列車と言えば、いつも乗っているJRの列車しか想像できませんでしたが、車内にテーブルやソファがあるなんてビックリ! 内装もとても煌びやかで、車内灯がみかんをモチーフにしたデザインのライトなんですね。とってもカワイイです。
辻井:何か余りに凄すぎて、キョロキョロしちゃいますね。テーブルの上にはこれから頂くお食事のメニューがあります。私たちが紹介するのは日本屈指の車窓や、愛媛県の食を楽しむJR四国の観光列車 “伊予灘ものがたり” です。
庄司:伊予灘ものがたりは、土日祝日に松山~伊予大洲・八幡浜間を1日2往復していて、それぞれにテーマが違うんですね。私たちが乗車するのは、松山駅を8時26分に出発して伊予大洲駅に10時28分に到着する “伊予灘ものがたり大洲編” なんです。この後、レポーターとして本間 紀帆選手と吉金 亜希子選手も伊予灘ものがたりに乗るんです。本間選手と吉金選手の “伊予灘ものがたり八幡浜編” レポートも準備中です。お楽しみに!
辻井:あれこれと見ていたらあっという間に発車時間になってしまいました。「ホームをご覧下さい。」とのアナウンスに促されてホームに目をやると、JR四国の社員の皆さんが、横断幕を持って “お手振り” の見送りをしてくれています。駅員の方、列車整備をする方、スーツの方と様々な仕事に従事しているJR四国の皆さんが一斉に乗車している皆さんに向かって手を振ります。感動して私たちも手を振り返してしまいますよね。
庄司:窓から外を眺めていると、沿線の皆さんが走る伊予灘ものがたりに向かって手を振ってくれるんですね。わざわざ横断幕を用意して待ってくれている人、部活動や畑仕事を中断してまで手を振ってくれている人、たくさんの愛媛県の人たちが伊予灘ものがたりに乗った観光客の皆さんを温かく迎え入れているんだということに感動しました。思わず一生懸命手を振っている自分に気づき、本当に笑顔と笑顔の繋がりっていいなぁって。愛媛県に住む私たちと、伊予灘ものがたりに乗っている旅行者の皆さんの絆が、こういった少しの交流で創られていくことは素晴らしいですね。
辻井:車内では予約すると、季節によって異なる素敵なお食事が頂けます。私たちが頂いたのは、“朝のひとときを味わう旬彩モーニング(3,000円)” です。冷製料理と温製料理、スープにパン、コーヒーまで付いてくる豪華な朝食メニューです。
庄司:温かい物は温かく、冷たいサラダは冷たく。列車内では駅弁を食べるイメージしか無かったので、こういったお料理を頂けるのは本当に嬉しいですね。車内ではオリジナルドリンクやスイーツ、そして乗車しないと買えないお土産もたくさん揃っています。ここで全部紹介してしまうと誌面がいっぱいになってしまうので、伊予灘ものがたりスペシャルコンテンツで紹介することにします!本間選手&吉金選手のレポートと合わせた特別編集版で公開しますので楽しみにしていて下さいね!
辻井:天気が良くって海も空の本当に美しいです。故郷・和歌山の海も好きですが、海の向こうに見える島々と穏やかな水面の愛媛の海は本当に素敵です。車窓を眺めているだけで、練習の疲れも吹っ飛んじゃいますね。癒やされる女子旅、最高です。
庄司:列車が目玉のひとつ、絶景スポットの下灘駅に到着するみたいですね。え?ここで暫く停車するんですか?途中下車して外から風景を楽しめるなんて、観光列車にしか出来ないサービスですね。
アニメやドラマでも登場する絶景の下灘駅
辻井:わぁ~ 下灘駅にたくさん人が居ますよ!旗や横断幕を持って、手を振ってくれています。これも地元の皆さんの温かいおもてなしなんですね。本当に感動します。
庄司:停車時間があるので、お出迎えしてくれた地元の皆さんにご挨拶しました。「伊予灘ものがたりは日に4回、下灘駅に来るでしょ?その度に、この旗やボードを持ってお出迎えに来るんですよ。」と話してくれたのは、お近くに住んでいる福井さんです。何か初めてお会いしたという感覚ではないんです。故郷に帰ってきた孫を出迎えに来た祖母との再会のような・・・とても心が温かくなる感じがそう感じさせるのですかね。