アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

ラグビーW杯直前!日本ラグビーフットボール協会・土田雅人会長インタビュー-Journal-ONE撮影
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特に、日本と距離的に近いニュージーランドなどの強豪国とのパートナーシップが深まれば、競技力はもちろん様々な知見を得ることができますので、アジアにおけるラグビーの普及やラグビーワールドカップの再招致という目標にも大きなチカラになると思います。ラグビーW杯直前!日本ラグビーフットボール協会・土田雅人会長インタビュー-Journal-ONE撮影

ジャパンラグビー リーグワンの発展

“ラグビーワールドカップ2019” の盛り上がりをそのままに、2022年1月に華々しく開幕した “ジャパンラグビー リーグワン(以下、リーグワン)” があります。

つい最近(5月20日)2年目のシーズンを終えたリーグワン。コロナ禍で思うようなスタートとは行かなかった昨シーズンと比べ、今年の観客数は40%ほど増加しました。-

※平均入場者数(D1~3計)4,436人、前年比137.5%ラグビーW杯直前!日本ラグビーフットボール協会・土田雅人会長にインタビューする厚地純夫編集長-Journal-ONE撮影

観客動員数はまだまだの数字です。毎試合1万人ほどの観客を集めることが目標。トップリーグの時は、ラグビー協会がチケットを販売し、その収入から試合会場の使用料、試合の運営などの経費を賄う形態でした。この仕組みでは、各チームがファンを増やし、チケットがたくさん売れても、チームにその収入が還元されませんでした。

チケット販売などの収入基盤がない中で企業がチームを運営する仕組みでしたので、企業の業績が悪くなった場合、チームを維持できずに廃部になってしまう可能性があったのです。それが、リーグワンになって、サッカーのJリーグのように各チームで主催試合のチケットを販売し、チームにお金が落ちるような運営体制となりました。

ラグビーチームを保有するには莫大なコストが掛かりますから、まずは毎試合1万人位のファンが観に来ていただけるようなリーグになることで、この負担を少しでも減らしていかないとなりません。

これからは、チーム自体がファンを広げていく必要があります。トップリーグはラグビーをずっと観ていただいていた “コアなファン” に支えられてきました。昨シーズンの観客動員数は、この “コアなファン” による数字だと考えています。今後は、ラグビーワールドカップや代表戦をきっかけにラグビー観戦に来てくれるようになった “ライトなファン” をどれだけ引きつけられるかに掛かっているのです。ラグビーW杯直前!日本ラグビーフットボール協会・土田雅人会長インタビュー-Journal-ONE撮影

“ラグビーワールドカップ2019” で活躍した日本代表選手をはじめ、今年9月からフランスで行われる “ラグビーワールドカップ2023” の日本代表を狙う新しい力や、各国代表に選ばれることが確実な一流選手が参加し、ハイレベルなプレーを見せてくれました。

強い日本代表を作る役割であるラグビー協会として、リーグワンの2年目の躍進についてどう見られていますか?-

リーグワンによって、日本代表のレベルが上がりました。特に、国内代表に選出される日本人選手の厚みが出てきました。現代のラグビーは、途中で交代するリザーブの選手が大事な役割を果たしています。激しいプレーが多くなっている現代のラグビーは、フォワードを中心に体力の消耗が激しく、試合終了までパフォーマンスを維持することが難しくなっています。また、選手を一気に交代させて戦術に変化を付けるケースもありますので、常時30人くらいは代表候補が必要になってくるのです。日本が得意とする早い展開のラグビーをフルタイムでプレーし続けるために、日本人選手のレベルアップは欠かせません。ラグビーW杯直前!日本ラグビーフットボール協会・土田雅人会長インタビュー-Journal-ONE撮影

また、1995~1996年に来日したEddie Jones(エディー・ジョーンズ)が当時、日本の社会人ラグビーの良さを語っていたことを思い出します。

※2015年ラグビーワールドカップでは、日本代表ヘッドコーチとして “ブライトンの奇跡” を含む3勝、2019年はイングランド代表ヘッドコーチとして準優勝、2023年は母国・オーストラリア代表ヘッドコーチとして臨む。1995~1996年は東海大学のアシスタントコーチとして来日

企業の理解があって、社員が応援してくれる社会人ラグビーにおいて、選手は社員として働きながらラグビーができます。自分や家族への安定した収入を確保しながらラグビーができる。怪我をしてプレーができなくなったり、引退をしても引き続き会社で働くことができる。こういった安心した環境でラグビーができるところに良さがあると言っていました。

クラブチームでは最近、イングランドのプロチームが2つも破産申請をしました。(イングランド・プレミアシップのワスプスとウォリアーズが2022年に破産申請)こういったラグビーをする環境では、選手は安心してラグビーに打ち込むことが難しいことが分かると思います。

ラグビーワールドカップに出場している選手は、プロ契約の選手ばかりではなく、社会人ラグビーの選手も多いです。サントリーサンゴリアスに所属している中村 亮土選手は2019年の時はサントリーの社員として出場していました。今回の2023年はプロでの出場となりますが、今回もチームを持つ企業の社員として出場する選手も少なくありません。

また、企業側としても引退したプロ選手を再雇用するという考えもあります。かつて、社会人ラグビーで社員として会社のマインドを学びながらプレーしていたプロ選手からすると、かつて所属していた企業のことは良く分かっていて働きやすい。企業側もかつて社員であったプロ選手が戻ってきて、プロスポーツの世界で得た経験や人脈を活かして企業で新たな活躍を見せてくれる。双方にメリットがある試みだと思います。ラグビーW杯直前!日本ラグビーフットボール協会・土田雅人会長にインタビューする厚地純夫編集長-Journal-ONE撮影

取材・文:
Journal-ONE(編集長 厚地純夫)( 日本 )
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