アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 優勝でパリパラリンピック出場権を獲得した日本代表の選手たち-Journal-ONE撮影
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Game3(日本代表 vsニュージーランド代表)レポートから続く

日本vsオーストラリア(Game8):乗松 隆由レポート

東京2020パラリンピック競技大会で銅メダルを獲得した “車いすラグビー”。リオデジャネイロ大会と連続のメダル獲得となった自国開催は、コロナ禍で無観客試合となりましたが本当に多くの皆さんが応援してくれました。車いすを激しくぶつけ合う攻防や、鋭いチェアワークでボールを運ぶ選手の姿を初めて見て、車いすラグビーに魅力を感じてくれたと話してくれるファンも増えたこの盛り上がりを更に大きくするためにも、来年のパリ大会への出場権を獲得したいところです。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 パリパラリンピック出場権を獲得した日本代表を応援する満員の観客-Journal-ONE撮影

そのパリ行きのキップが優勝した国のみに与えられる国際大会、“三井不動産 2023ワールド車いすラグビー アジア・オセアニア チャンピオンシップ(以下、AOC)” の初日に世界ランキング8位のニュージーランドと、同2位のオーストラリアに連勝して勢いに乗る日本代表(同3位)の2日目をレポートしていきたいと思います。

昨日、成長著しいライン(競技に出場する4人の選手を構成するチーム)の活躍もあり、オーストラリアとの接戦を勝ち切れた日本代表ですが、まだまだ予断は許せません!何と言ってもオーストラリアは「何をしてくるかが分からない。」チームですので、とっておきの戦術カードをどのタイミングで切るかの駆け引きや、4日間で7試合を戦うためのフィジカルとメンタルをどうキープしていくかといった、大会全体を通したチームマネジメントも重要になってくるのです。

この試合も、日本代表のラインを中心にして試合展開を解説していきたいと思います。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 パリパラリンピック出場権を獲得した日本代表の試合を解説する乗松隆由選手(AXE)-Journal-ONE撮影

ラインについては “祝・パリパラ出場!!-車いすラグビー日本代表ゲームレポートⅠ” で詳しく説明していますので、併せて読んで下さいね。また、昨日のオーストラリア戦 祝・パリパラ出場!!-車いすラグビー日本代表ゲームレポートⅡ とも読み比べてもらうと、よりライバル・オーストラリアとの激闘の様子が分かると思います!

Game8-第1ピリオド

【3・3・1・1ライン】#21池 透暢選手(3.0)、#7池崎 大輔選手(3.0)、#1若山 英史選手(1.0)、#9今井 友明選手(1.0) ※カッコ内がClass

先発は、ここまでの4試合とも全てこのライン。ケビン(Kevin Orr)ヘッドコーチの信頼度がとても高いことが分かります。対するオーストラリアも前日の対戦と同様、エースの#3 ライリー・パット[Ryley Batt]選手(3.5)、#10 クリス・ボンド[Chris Bond]選手(3.5)を中心とした主力のラインでリベンジを狙うようです。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 日本代表のメインライン 池透暢選手と今井友明選手がRyley Batt選手をディフェンス-Journal-ONE撮影

このラインは車いすラグビー日本代表の象徴として度々スポーツニュースに取り上げられる “池・池コンビ” こと、ハイポインターの池選手、池崎選手のダイナミックな動きが光ります。しかし、このラインで注目して欲しいのが若山選手と今井選手のローポインターコンビなのです。オーストラリアのハイポインター、バット選手、ボンド選手のコンビも “池・池コンビ” に負けないパワーとアジリティ(俊敏性)が自慢。この2人に自由にコートを動き回らせないよう、若山選手と今井選手が進路を塞いで池選手と池崎選手がマッチングに入れるよう時間を稼いだり、チェアを密着させた技ありのマークで動きを鈍らせたりすることで、オーストラリアの選手たちの体力はもちろん、メンタルも削っていくところは是非観て欲しいポイントです。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 日本代表が誇る池池コンビこと、池透暢選手と池崎大輔選手-Journal-ONE撮影

この試合、序盤から日本の戦略が変化していることに気付きます。それは、昨日の試合で勝因となった “ローポインターにボールを持たせたところを狙う” というディフェンスを徹底する戦略です!#14 アンドリュー・エドモンソン[Andrew Edmondson]選手(2.0)がボールを保持してパスを供給するタイミングで猛烈なプレッシャーを掛けることによって、簡単にバット選手、ボンド選手にボールを渡さず時間と体力を削っていきます。

スピードとスタミナが十分な序盤は一見、ハイポインター同士の点の取り合いに見えますが、若山選手と今井選手の働きにより、オーストラリアは日本代表に比べて体力を大きく消耗して得点せざるを得ない状況を作っています。こういった試合展開に持ち込みつつ、8-7となったところで日本代表はラインを変えてきました。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 日本代表のメインライン 池透暢選手と今井友明選手がRyley Batt選手をディフェンス-Journal-ONE撮影

【3.5・3・1・0.5ライン】#32橋本 勝也選手(3.5)、#13島川 慎一選手(3.0)、#23小川 仁士選手(1.0)、#2長谷川 勇基選手(0.5)

2番手に投入されたのも、やはり東京2020大会以降で急成長したこのラインでした。先日のオーストラリア戦で見事に機能した “世界で勝つためにはとても重要なライン” が、この日は更に進化した姿を見せてくれました!車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 日本代表の急成長ライン 橋本勝也選手と小川仁士選手の厳しいマーク-Journal-ONE撮影

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