アスリートが地元掛川を紹介! 「お茶の名産地・掛川の玄関口にある素敵なカフェ」matcha KIMIKURA 掛川駅フラッグシップストア店

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レモンガススタジアムでベルマーレの選手たちが乗ったバスをチャントと声援で出迎える湘南サポーターたち -Journal-ONE撮影
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この施策について日下部さんは、「招待による来場者層の拡がりを期待する部分もありますが」としながらも、「クラブの未来って考えたときに、真っ先に浮かぶのは当然ホームタウンの子どもたち。彼らが夢を抱くような1日にしていきたいという想いから生まれた企画」と、単なる集客手段ではなく、地域やクラブの未来への大切な想いが強く込められた企画だとしています。

レモンガススタジアムで来場した子どもたちをもてなす日下部諒氏(株式会社湘南ベルマーレ) -Journal-ONE撮影

地域と培ってきた信頼関係

このこどもゆめチケットを成立させていくプロセスで、日下部さんが特に実感したというのが “クラブとホームタウンとの繋がりの強さ” だそうです。

今回の企画実施にあたって、ホームタウン全域の子どもたちにこのチケットの存在を知ってもらわなくてはなりません。一方、同地域には小・中学生だけでも15万人近い人数の子どもがいるとされ、その一人ひとりに確実に情報を届けるのはまさに至難の業といえます。そこで日下部さんたちは、クラブと地域の信頼関係をいかし、ホームタウン地域内のすべての小・中学校に告知チラシの配布をお願いしたそうです。

「地域の子どもたちに、しっかりと情報を届ける必要がありました。いちクラブである我々の告知物を学校で配るというのは、決して簡単にできることではないんです。でも今回、行政の方や各学校さんの理解や協力を頂くことができました。本当に皆さん快く受け入れてくれて、配布を断られた学校、地域は1つもなかったんです。」(日下部さん)

さらに、そうした協力を得られた理由については「クラブ側もコロナ禍になる前の2019年まで、小学生の招待企画などを長らく取り組んできたので。クラブと地域の前任者たちがそうやって関係を作ってくれていたことが大きい」と、地域とクラブが互いに信頼関係を作ってきた経緯を振り返っていました。

LTO活動参加者へ感謝を伝える日下部諒氏(株式会社湘南ベルマーレ) -Journal-ONE撮影

地域連携で得た確かな手応え、そして当日へ。

この学校との連携の甲斐もあり、結果的にこのこどもゆめチケットは大反響の企画となりました。日下部さんによると、8月上旬の応募締め切り時に、定員の10,000人を越える人数の子どもやその家族から応募が集まったそうです。「今回の数字には、地域の皆さんの多くの期待を感じることができました。」という日下部さん。

「あの国立に、湘南地域の子どもが10,000人来てくれる、、、今は、それを想像するだけでも本当に嬉しいです。数字で見ればただの10,000ですけど、その1つ1つに子どもたちの顔とか、家族との時間とかがあると想像するだけで、本当にワクワクしています。」(日下部さん)

23年9月24日の国立ホーム開催時の記念グッズユニフォームをもつ日下部諒氏(株式会社湘南ベルマーレ)。

そう言いながら、目を細める姿が印象的でした。

最後に、プロジェクト担当者として「試合も記録更新も、結果は当日になってみないと分からない」と気を引き締めながらも、「当日の(国立がサポーターで埋まる)景色を通じて、ベルマーレの魅力を見せていきたい。これからのクラブに期待を持っていただけるような1日にしていきます。」と力強く語ってくれました。

ピッチ外にも拡がるクラブと社会との絆

実は、今回の こどもゆめチケット での連携に限らず、ベルマーレはホームタウン地域と強い結びつきを持っているクラブとして知られています。

“ホームタウン活動” という、Jリーグのクラブが地域貢献を目的に行う活動では、ベルマーレは2019年には当時のJリーグ全56クラブ中での最多の2,535回という活動回数を記録しています。それは現在も変わらず、以降も毎年約2,000回を超える活動をしています。

例えば、その代表的な1つが “LEADS TO THE OCEANプロジェクト(通称:LTO)“。これはNPO法人海さくら等が、全国各地のスポーツチームと一緒に推進している “サポーター参加型の清掃活動” です。現在は全国各地の10団体以上のスポーツチームで実施していますが、この活動自体が立ち上がった2,015年に、第一号として真っ先に参画したのがベルマーレ。今ではサポーターの間でもしっかりと定着していて、毎ホーム試合ごとに大勢が参加する活動として認知されています。

明治安田生命J1リーグ第25節の試合後、スタジアム清掃活動に参加する湘南サポーター。 -Journal-ONE撮影

実際に編集部が取材に訪れた日も、平日の試合後で21時を過ぎた時間にもかかわらず、老若男女を問わず様々な世代のサポーターが清掃活動に参加していました。その数は100人以上にも及び、ゴミ拾い用のトングを貸し出すテントの前には、同活動に参加しようとするサポーターが列をなしていました。

明治安田生命J1リーグ第25節の試合後、スタジアム清掃に参加するために清掃用具配布テントの前に列をなす湘南サポーターたち  -Journal-ONE撮影

スポーツの枠を越えて、スタジアムの外でも培われているベルマーレとサポーターや地域との絆。それを象徴するこのシーンからは、9月の国立での挑戦がそんな強い絆の上に成り立っていく期待感を感じさせられます。

明治安田生命J1リーグ第25節の試合後、清掃活動終了時に集合する参加者たち -Journal-ONE撮影

“支える幸せ” が実感できるクラブ

一方、サポーターの方々からは、ベルマーレというクラブとその絆はどう見えているのでしょうか?

この疑問に答えてくれたのは、ベルマーレサポーターの一人である野口さん。「ベルマーレは、大きなクラブでも、裕福なクラブでもないんです。でもその分、“みんなで支えている”っていう実感がすごい。」と、胸を張ります。

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