四国を元気に!プロジェクト しまなみ絶景サイクリング

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車いすラグビー日本選手権予選 福岡大会| Fukuoka DANDELIONとFreedomの一戦でマッチアップする日本代表の池透暢選手(Freedom)と乗松聖矢選手(Fukuoka DANDELION)-Journal-ONE編集部
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「しかし、試合を重ねるごとにアドバンテージ(持ち点の差で優位なマッチアップが起こる展開)がどこにあって、どこにスペースが生まれるか。その辺がチームで俯瞰できるようになって勝ち切れたのは良かったです。」と、池選手が車いすラグビー戦術の基本を交えて振り返ってくれます。「車いすラグビーはそう簡単にターンオーバーが起こらないスポーツ。ですから、マッチアップでアドバンテージを取られないようにする戦術や、ボールを持ち込んだりパスを出したりするスペースを作る技術が必要なのです。その辺を白川選手(#44 白川 楓也選手)は良く分かっているのですが、周囲の理解がまだまだできていません。白川選手も、もっと周りに指示を出しながらプレーできるようになれば、日本代表でも十分やっていける実力があります。白川選手を代表で活躍できる選手に育てつつ、チーム全体で戦術や技術を高めていきたいですね。」と、日本車いすラグビー界全体を俯瞰しながらクラブチームを強くしようと奮闘する池選手の話に聞き入ってしまいます。車いすラグビー日本選手権予選 福岡大会| 辛勝に課題を挙げるFreedom・日本代表主将の池暢透選手-Journal-ONE撮影

日本選手権の展望についても、「私と白川選手のロングパスがあるからこそ、スペースも使いながらディフェンスを振り切るプレーを徹底しなければなりません。BLITZやTOHOKU STORMERSのハイポインターたち、特に橋本 勝也選手といった世界レベルの選手が相手となると、私たちからパスを受けたNo3、No4が直ぐにハイポインターに囲まれてパスも出せない展開になります。こうなるとなかなか勝つことが難しくなります。彼らがボールを奪いに来るまでの距離を稼ぐことも、スペースを作る大事な要素なんです。」と話す池選手。車いすラグビー日本選手権予選 福岡大会| スペースにパスを入れようとするFreedom・日本代表主将の池暢透選手-Journal-ONE撮影

期待されているキャプテンの白川選手も、「前年度優勝チームとしての気負いは全くありません。他チームの戦力図も変わっていますし、追われている感覚はないです。今(今大会の試合内容)のままでは日本選手権では勝てないと思います。」と、池選手がいうチームの課題を同様に話します。車いすラグビー日本選手権予選 福岡大会| 辛勝に課題を挙げるFreedomの白川楓也選手-Journal-ONE撮影「今シーズン、個人的にもランを徹底的に鍛えてきました。ディフェンスを突破して自分で走り切るスキルでもありますし、キー選手である池さんが回りを活かすタイプなので自分が動くことで得点力も上がります。自分も同じ仕事をするタイプなので、周りの選手を活かすためにもこのプレースタイルを磨き続けないと、チームが機能しなくなるんです。」と、Freedomの更なる進化に必要な個人スキルの習得にも余念が無い白川選手。車いすラグビー日本選手権予選 福岡大会| ゲームメイクとアジリティの進化に努めるFreedomの白川楓也選手-Journal-ONE撮影

仲間のためにスペースを空ける。マークで進路が詰まった場面にはスペースにパスを出してボールを確実に繋ぐ。池選手にディフェンスが2枚付くことでできるフリーの選手を活かし、しっかりとゴールまでボールを運ぶFreedomの試合展開は、全ての選手に高度なラグビー戦術が浸透していないとできないチームプレーです。車いすラグビー日本選手権予選 福岡大会| スペースに走り込むFreedomの崎山忠行選手-Journal-ONE撮影

ひとりでも多くのみなさんに車いすラグビーを観て欲しいと願う池選手。Freedomの見どころはオフェンスよりもディフェンスにあるといいます。「日本のクラブチームは、どこも戦い方が似ているのですが、Freedomの特長はディフェンスにあります。私を中心にディフェンスをしていくことが多いのですが、ターンオーバーを取るため4人でスペースを詰めて、私の高さを活かして相手のボールが浮いたところを狙う。選手個々の特性も観て欲しいですが、4人の連動したディフェンスも観て欲しい。私がいるところで勝負ができるラグビーを目指しているので、是非そこに注目して欲しいですね。」と、車いすラグビーの奥深さに思わず唸ってしまう見どころを教えてくれました。

パリ・パラリンピックの前哨戦! – IWRC2023

10月18日から22日にフランス・パリで開催される “2023 International Wheelchair Rugby Cup” は、この福岡大会に登場した選手たちのプレーにも注目が集まりますが、AOC以降に代わった首脳陣の采配にも注目が集まるところ。Journal-ONEが車いすラグビーを取り上げる切っ掛けを作ってくれた、AXEの前代表・岸 幸太朗選手が日本代表ヘッドコーチに就任して初めての国際大会となるのです!車いすラグビー日本代表ヘッドコーチに就任した岸 幸太朗さん(AXE)-Journal-ONE撮影

既に2回行われた新体制での代表練習の様子を、「AOCで最高点に到達した日本代表のレベルを、もう一段進化させるために様々な試みをしています。2対2のプレーにフォーカスしたり、1対1のマッチアップで抜く、パスをするといったスキルを磨いていますが、まだ色々なことにチャレンジしている状況です。」と、池選手が教えてくれます。「パリ・パラリンピックでの金メダル獲得に向かって変化に対応できるチーム作りは必要なことです。(色々と試す中で)違和感があれば、みんなで声を出し合って解決していくので問題なし。練習ではかなりのハードワークも行い、体力の底上げも行いました。流石に少し疲れましたけど(笑)、それもブレイクを経て状態良く大会に臨めると思いますよ。」と、今井選手も金メダルに向けたチームの変化を歓迎しています。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 献身的な好守でオーストラリアを抑え込む今井友明選手-Journal-ONE撮影

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