JDリーグにおいても、ピンクリボン月間にはピンク色のベースを使用して試合を行ったり、選手が自分たちのソフトボール道具にピンク色のものを取り入れたりしています。中でも注目なのは選手のファッション!ヘアスタイルやネイル、ネックレスなどを注意深く探すと、ピンクをカッコ良く取り入れたファッションリーダーが見つかります。勝ち越しを3戦目に勝ち越しを狙うヴェールズは、この試合限定のピンク色のユニフォームを着用!チーム一丸の勝利に向けピンクがラッキーカラーになるか!? 昨日勝利し勢いが出てきた東海理化チェリーブロッサムズとの対戦に臨みました。
この試合の先発を務めたヴェールズ・遠藤 杏樺投手、チェリーブロッサムズ・田畑 七海投手は共に大学卒のルーキー。大学4年生の昨年、第57回全日本大学女子選手権(インカレ)において優勝した金沢学院大に田畑投手、3位のIPU・環太平洋大学に遠藤投手と、大学ソフトボール界でトップを走ったふたりが、今度は世界屈指のトップリーグで凌ぎを削っているのです。
「リーグ戦半ばから1番の松瀬、2番の齋藤が抑え込まれるケースが多くなったため、打線の入れ替えを決断しました。」と石村監督が試合後に語ったように、この日は1番にチーム最年少の瀧川 愛海選手を起用し、松瀬選手を2番に下げるオーダー。この采配が初回から功を奏します。力強いスイングが魅力の瀧川選手は、田畑選手の力強い球にも負けないスイングを見せます。ショートゴロで凡退しますが、快音を残した力強い打球にスタンドを埋めたヴェールズのファンからも期待の拍手が送られます。すると2番に下がった松瀬選手も力強いスイングでレフト線を破るスリーベースヒットでチャンスメイク!1死満塁と攻め立てて、遊失の間に先制点を挙げることに成功しました。
ラッキーガールたちの活躍で
金曜日のナイトゲームでは毎回走者を背負う苦しい投球でも完封勝利を挙げた遠藤投手。この日は与えたヒットは僅かに2本。走者を背負う場面では、三振を奪う力強い投球を見せて5回まで無失点にチェリーブロッサムズ打線を抑えます。結局、この松山ラウンドでは12イニングスをゼロに抑える素晴らしい投球を見せた遠藤投手。残り試合でどこまで無失点イニングを伸ばせるかも楽しみになってきました。
また、「予定していた凱旋登板でしっかり役目を果たしてくれた。」と石村監督が賞賛したのは、6回からマウンドに上がった “地元のスター” 庄司投手です。「やはり地元のマウンドに上がるのは特別。一緒にソフトボールをしていた友だちや職場の皆さんも応援に来てくれて、その声援を受けて幸せを噛みしめながら投げました。」と振り返る庄司投手。いきなりの連打で1点を失ったものの、笑顔を絶やすことなく続くバッターを3者三振に切って取ると、小さくガッポーズを見せます。庄司投手は、「え?そんなことしていましたか?全然記憶にありません(笑)。」と少し驚いた表情を見せつつも、「地元でこのメンバーと一緒に戦うのもこれが最後かもしれません。チーム一丸となって勝ち越せた地元ラウンドは本当に意義深いです。」と松山の3日間で得た成果を話してくれました。
一方、打線では3回、川口 茉菜選手のヒットを足掛かりに1死一、二塁とチャンスを作ると、キャプテン・安川選手のタイムリーで欲しかった追加点を挙げます。「この1点で終わってしまうことが多かったシーズンですが、田畑投手が得意とするライズ系に強い吉金選手を起用しました。その期待に見事に応えてくれました。」と石村監督が絶賛した吉金 亜希子選手。2死一、三塁で打席に入った吉金選手も地元・済美高校出身の選手。この試合、ボールガールを務めた済美高校ソフトボール部の後輩たちが熱い視線を送ります。
外角、内角と立て続けに速球で追い込まれた吉金選手でしたが、「ここ最近、バッティングフォームを改良した成果が出ていたので自信を持って打席に臨みました。2球目の見逃し方(内角速球)が良くなかったので、必ずそこで勝負をしてくると読んで振り抜きました。」と吉金選手は読み通りの内角速球を強振!鋭い打球で三塁線を抜けた当たりは、貴重な3点目をあげるタイムリーヒットとなりました!「済美の後輩や、観に来ていただいた職場の仲間の前で結果を出すことができて本当に嬉しいです!下位打線は、1試合で1度しか打つ機会のない打順ですから、これからも集中して打席に入って結果を出します!」と、力強く話してくれました。
「私、明日が誕生日なんです!」と、笑顔いっぱいに前日の試合後に教えてくれたのは8番に座る井上 瑞希選手です。誕生日の試合に特別なピンクのユニフォームを着て、本拠地の大声援を受けてプレーした井上選手は、「打席に入る感覚は毎日少しずつ違うのですが、今日は何もかもがしっくりきていました。」と話したとおり、2回・先頭打者の場面で「誕生日おめでとう!」というアナウンスで打席に入ります。この打席、持ち前のパワーで振り抜いた打球はあっという間に一二塁間を破る “バースデーヒット”!これでゾーンに入った井上選手は6回の第3打席にまたしても先頭打者で打席に入ります。