アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 優勝でパリパラリンピック出場権を獲得した日本代表の選手たち-Journal-ONE撮影
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn

橋本選手がエース・バット選手とのマッチアップに何度も競り勝ったり、小川選手が正確で距離のあるインバウンド(ベースラインからコート内にボールを投げ入れるプレー)を見せたりと随所に唸るプレーが続き、35-35でレフリータイムアウト。このタイミングで日本が更に仕掛けてきます。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 周りのフォローも抜かりない橋本勝也選手-Journal-ONE撮影

【3・3・1.5・0.5ライン】#21池選手(3.0)、#7池崎選手(3.0)、#22乗松選手(1.5)、#2長谷川選手(0.5)

第3ピリオドの残り少なくなったディフェンスのタイミングで、日本がラインを変えてきました。高さのある池選手と乗松選手を入れることで、ターンオーバーを取りに行く積極的なディフェンスフォーメーションです。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 終始積極的なディフェンスでモメンタムを保った乗松聖矢選手-Journal-ONE撮影

しかし、激しいプレッシャーに対峙するオーストラリアのオフェンスも、巧みな戦術を使ってかわします。攻撃側に与えられた “40秒ルール” という制限時間内にゴールを奪えないと判断したオーストラリアはタイムアウト。フォーメーションを再構築してからリスタートしました。このタイムアウトは残り時間15秒を切った時点で取られると、リスタート時には15秒に回復した状態になるため、40秒の攻撃時間が最大55秒まで伸ばすことができ得点する確率が上がるという訳です。

こういったオーストラリアの質の高いオフェンスから、そう簡単にターンオーバーを取ることは出来ませんが、プレッシャーを続けることで一寸でも集中が切れた時に一気に状況が変わっていくのです。

Game8-第4ピリオド

【3・3・1.5・0.5ライン】#21池選手(3.0)、#7池崎選手(3.0)、#22乗松選手(1.5)、#2長谷川選手(0.5)

42-41と息詰まる接戦のまま。いよいよ最後の8分に突入しました。第3ピリオドからオーストラリアは長谷川選手を抑えることで、日本の攻撃のリズムを崩しに掛かります。一方で日本代表も乗松選手がバット選手に何度も何度もプレッシャーを与える攻撃的なディフェンスを見せて、オーストラリアに攻撃リズムを掴ませません。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 日本代表 長谷川勇基選手のマークに顔を歪めるRyley Batt選手-Journal-ONE撮影

遂に!乗松選手と長谷川選手のディフェンスで焦りを見せたオーストラリアが痛恨のターンオーバーを許します。これをエース・池崎選手がしっかりと得点に結びつけて2点差のリードを広げました。

【3.5・3・1・0.5ライン】#32橋本選手(3.5)、#13島川選手(3.0)、#23小川選手(1.0)、#2長谷川選手(0.5)

ここでベンチから「ディナイ!」という声が飛びます。インバウンドする選手とパスを受けたい選手の間にディフェンスが入り込んで、オーストラリアのオフェンスの焦りを誘う作戦に出ます。思惑通りに焦ったオーストラリアはミスを連発!更にターンオーバーで3点差に広げます。残り4分を切って、バット選手にも疲れが見えてきた様ですね。

島川選手がブロックされるや否や、橋本選手が積極的に声を出してフォローする!若手がベテランをフォローする姿に、日本の車いすラグビーの未来が見えます。本当に良い動きで51-47と4点差まで広げましたが、この “世界で勝つためにはとても重要なライン” と目していたラインがオーストラリアに2度にわたって効果的に機能したことは、パラリンピック・パリ大会で金メダルを目指す日本代表にとって、大きな成果となったと思います。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 周りのフォローも抜かりない橋本勝也選手-Journal-ONE撮影

【3・3・1・1】#21池選手(3.0)、#7池崎選手(3.0)、#1若山選手(1.0)、#9今井選手(1.0)

タイムアウトを取った日本代表は、主力ラインで最後の逃げ切りを図ります。一方のオーストラリア側は若手選手のラインに入れ替え。反撃する余力無く57-52で日本代表が4連勝を飾り、早くも最終日のGold Medal Gameに駒を進めることとなりました。

絶妙のコンビ技が炸裂・若山 英史選手、今井 友明選手のコメント

「僕たちは二人で一人ですから(笑)」と仲の良さをアピールした若山選手は、「僕たちはやるべきことをしっかりやってきた。ラインの成熟度も上がり、その成果が出た試合だった。」と自信を持って準備して臨んだ充実感を教えてくれます。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 献身的な好守でオーストラリアで活躍した若山英史選手-Journal-ONE撮影

「(オーストラリア戦は)2試合共に第4ピリオドで相手の集中力が切れたことが勝因だったが、これもゲームプランに沿って自分たちのプレーを貫けたからです。」と今井選手も同調しつつ「ランとパスのどちらかを選択かのタイミングが良く、コミュニケーションも取れていました。とは言え決勝に向けてオーストラリアも対策を講じてくるはず。油断せずこちらも修正ポイントをしっかり共有して臨みます。」と気を引き締めていました。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 献身的な好守でオーストラリアで活躍した今井友明選手-Journal-ONE撮影

個人技、俯瞰力でラインを統制・島川 慎一選手のコメント

「ミスは多少ありましたが、自分たちのやりたいラグビーができました。前半は我慢だと分かっていたので、そこもしっかりと耐え抜いてやるべきことをやれたのが良かったですね。」と第一声を上げた島川選手の顔も充実感に溢れています。バット選手とのマッチングで圧倒したことを聞かれると「東京2020以降もフィジカル強化だけでなく、経験を深めて俯瞰力を高めてきました。バットはやはり強い選手ですが、フィジカルでもスピードでも負けない自信はあります。」とニッコリ。「橋本選手とのラインも日頃から一緒に練習していることもあり、良いラインになって来ました。どのラインでも戦えることが自信に繋がっているので、この自信を保持して決勝まで勝ち切りたい。」と、しっかりとした口調で決意を話してくれました。車いすラグビー アジアオセアニアカップ2023 日本vsオーストラリア戦 個人技と統率力で活躍した島川慎一選手-Journal-ONE撮影

TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn