バスケW杯に負けない熱い沖縄大会からは
優勝候補筆頭の “BLITZ” は、11月の沖縄大会を圧倒的な強さで勝ち上がってきました。
日本代表を燃える闘魂で引っ張る島川 慎一選手(Class3.0)、冷静な判断力とスタイリッシュはヘアスタイルが光る長谷川 勇基選手(Class0.5)、世界屈指のアジリティを誇るローポインターの小川 仁志選手(Class1.0)の東京2020銅メダリストトリオで優勝を逃した昨年でしたが、今年は大型補強に成功!
日本代表のエース・池崎 大輔選手(Class3.0)の加入や、元本代表監督・萩野 晃一選手(Class1.0+)の頭脳が加わり、他チームにとっては付け入る隙を見付けることが難しいチームになっています。
15年ぶりの公式戦開催で沸いた沖縄のご当地チーム “Okinawa Hurricanes” も、優勝候補のBLITZを相手に善戦して日本選手権へのきっぷを掴み取りました。今シーズンは攻守の要であるカナダ代表のザック・マデル(Zak MADELL)選手が、自国のパリパラ出場をかけた大会に出場するためにチームを離れる大きなハンデを背負うことになりました。
「相手が焦るようなしっかりしたディフェンスさえ出来ればやれる。」と手応えを見せていた、東京2020銅メダリストの若山 英史選手(Class1.0)を中心に、総合力でひとつでも上を目指すハリケーンズのチームプレイに注目です。
ラストチャンスを掴んだチームは
プレーオフを全勝で勝ち抜いたのは、“RIZE CHIBA”。こちらも東京2020銅メダリストの今井 友明選手(Class1.0)を中心に、メンバー練習で補いきれないチームプレイを試合で試していく向上心のあるチームです。「ひとつひとつ課題を共有して試合で試す。」を合い言葉に、アスリート雇用と一般社会人の選手たちが一体となってボールを繋ぐ姿は、点差に関係なく魅入ってしまいます。
日本選手権最後の椅子を勝ち取ったのは、北海道を本拠地とする “SILVER BACKS” です。関東在住の選手と北海道在住の選手に分かれた選手編成は、RIZE CHIBAと同様にチームプレイの調整が難しいチームなのです。若い選手も加入し、ユニフォームもリニューアル。心機一転、日本選手権での巻き返しを期待したいところです。
予選ラウンドと決勝トーナメントは激戦!
先ずは予選ラウンド。Pool Aでは、大型補強を成功させた “BLITZ” が3戦全勝で決勝トーナメントへ駒を進めました。昨年の日本選手権、最も少ないメンバーで挑んだBLITZは、決勝トーナメントで “TOHOKU STOREMERS” にわずか一点差で敗れる紙一重の熱戦を演じました。
予選ラウンドで相まみえたストーマーズとの一戦では、日本代表屈指のハイポインターであるBLITZの池崎選手、島川選手のコンビと、ストーマーズの橋本選手が攻守で激しくぶつかり合いながらも、57-47で昨年のリベンジを果たしました。
BLITZに敗れはしたものの、ストーマーズの生みの親のひとりであり、チームのヘッドコーチでもある三阪 洋行選手のメソッドによって強化されたチーム連携は健在。予選ラウンド2位通過を果たし、優勝への望みを繋ぎました。
もうひとつのPool Bでは、昨年王者の “Freedom” が順当に3戦全勝で決勝トーナメントに進出。日本代表キャプテンを務める池選手と、白川選手のコンビネーションに加え、予選ラウンドを欠場していた渡邉 翔太選手(Class1.5)が戦列に復帰したこともあり、ベテラン選手たちの負担を減らしながら勝ち星を重ねていきました。
予選・福岡大会の最終戦で、Freedomをあと一歩まで追い込んだ “Fukuoka DANDELION” でしたが、予選リーグでもFreedomに一歩及ばず。
とは言え、福岡大会後にフランス・パリで開催された国際大会 “2023 International Wheelchair Rugby Cup” を経験した安藤選手、草場選手が確実にレベルアップ。決勝トーナメントでの再戦が楽しみな試合運びを見せてくれました。
そして、最も盛り上がった決勝トーナメントは、Pool AのBRITZとストーマーズが勝利。特に昨年の決勝再来となったストーマーズ対Freedomの一戦は、ストーマーズの橋本選手とFreedomの池選手の日本代表対決は勿論、互いの選手たちが繰り広げる一進一退の攻防に最後の最後まで大きな歓声が沸き起こっていました。
最終日の順位決定戦は更に!!
大会2日目を終え、決勝戦では予選Pool A同士の対決、“BRITZ” vs “TOHOKU STORMERS”。3位決定戦は、昨年王者の ”Freedom” に、福岡予選で2度、予選ラウンドで1度敗れている “Fukuoka DANDELION” が捲土重来を期して挑みます。